覚醒剤取締法違反の罪に問われた男の公判前整理手続きで、東京地検が証拠品として開示したDVD内の動画データが破損して逮捕日の動画が見られない状態になっていることがわかった。逮捕当時の男や警視庁の警察官の行動が、11月1日に始まる公判の争点になっている。 破損したのは、2020年1月8日に男の自宅前を秘匿カメラで撮影した動画データ。この日、車で帰宅した男を警察官が取り押さえ、同法違反(所持)の疑いで逮捕した。男は使用の罪で起訴された。 弁護側は東京地裁での非公開の公判前整理手続きで、男が逮捕直前、男の車にあったペットボトルの水を警察官から渡されて飲み、その中に知人が使った覚醒剤が混じっていたと主張。故意には摂取していないと無罪を訴えた。検察側はペットボトルは未開封だと反論した。 動画の存在、弁護側の証拠開示請求で判明 弁護側は、客観的に主張の真偽を確かめるため、逮捕時の様子を撮影した動画を証拠