オミクロン株の急速な感染拡大を受けて、国土交通省は、日本への到着便を運航する国内外すべての航空会社に対して、到着便の搭乗予約の新規受け付けを停止するよう要請した……という記事を最初に読んだのは、12月にはいってすぐの12月1日だった。 私は、 「これは大混乱になるぞ」 という予感を抱いた。同時に、幾人かの知人の顔を思い浮かべていた。 もっとも、10年前なら外国に赴任している同級生がそこそこいたのだが、さすがにこのトシになってみると、ほぼ全員が帰国している。 ただ、留学中のお子さんをかかえている知人は少なくない。近隣の国々を頻繁に行き来している知り合いもいるといえばいる。 そういう人たちはさぞや困惑していることだろう。 ……と思う間もなく、翌12月2日には、岸田文雄首相が国際線予約停止要請を撤回した旨のニュースが流れてきた。 これにもびっくりした。 うちの国の政府がこれほど機敏な対応を示した