戦後、W・エドワーズ・デミングが生産現場に品質管理の概念を持ち込み、最近はデータサイエンティストが名乗る人が大量に蓄積されたデータを分析する事が流行っているので、日本にも学術分野に限らず統計ユーザーは少なく無い。最尤法、階層ベイズ、仮説検定と言った手法が駆使されている。しかし、それらの手法は必ずしも一貫した哲学によって裏打ちされているものではない事を知らない人は多いかも知れない。 道具として統計学を用いている人々の多くは、データへの適合度など実務的な機能や性能に関心が集中し、その背景にある統計哲学には注意は払っていないように思える。しかし、日々の業務としてはそれでいいのかも知れないが、自らが用いている科学的方法論に関心が無いと言うのも不誠実であろう。そこには規範的な問題があるからだ。「科学と証拠─統計の哲学入門」は、統計と言うツールの背景にある哲学を詳しく解説した本で、統計ユーザーを少しだ
![単なる統計使いを少しだけ誠実にしてくれる「科学と証拠─統計の哲学入門」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/195e962827d380f8b46f98b847449ad80ad67c6b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2F2.bp.blogspot.com%2F-t4NAMnmW50g%2FU82QoUno5bI%2FAAAAAAAAMaY%2FMF4ioVSkbf4%2Fw1200-h630-p-k-no-nu%2F%25E7%25A7%2591%25E5%25AD%25A6%25E3%2581%25A8%25E8%25A8%25BC%25E6%258B%25A0.jpg)