一般ドライバーが自家用車を使って有料で客を運ぶ「ライドシェア」。IT事業者の参入などを巡り議論が熱を帯びるなか、「10年後に困っている人をなくそうという発想がない」と嘆くのは、小泉純一郎内閣で経済財政担当相などを歴任し、民間人有識者として規制改革の旗を振ってきた竹中平蔵・慶応大名誉教授だ。ライドシェアは有望な成長産業だとして全面解禁の必要性を説く竹中氏に、改革が進まない理由を聞いた。【聞き手・佐久間一輝、古屋敷尚子】 ライドシェア政治決着の内幕を書いた同時公開記事も、あわせてお読みください。 ライドシェア結論先送りで首相が見せた「配慮」 密室合意に批判も ――4月から東京や京都などで「ライドシェア」が始まりました。運営主体をタクシー会社に限り、地域や時間帯、台数なども制限した「日本版」です。 ◆小さな0・5歩かもしれないけれど「前進である」とは言っていい。でも同時に重要なのは、これは(海外