こうしたキー操作を盗聴する仕組みをキーロガーという。キーロガーは、PCのキーボード操作を記録してユーザ名やパスワードなどを盗み出すものだ。キーボードで押したキーそのものを盗聴して、外部に送信する機能をいう。マルウェアに感染すると、このようなキーロガーが使われることが多い。これによって、オンラインバンクの暗証番号などが盗まれてしまう。 キーロガーには、ソフトウェアタイプとハードウェアタイプがある。マルウェアや偽セキュリティソフトなどでPCにインストールされるものがソフトウェアタイプであり、キーボードとPCの間に物理的に挿入されるものが代表的なハードウェアタイプである。ハードウェアタイプには、これ以外にもいくつかの種類がある。 実際にこのキーロガーを用いたサイバー犯罪として報じられているものとして、2004年にロンドンの欧州三井住友銀行に仕掛けられたキーロガーが挙げられる。この事件は未遂に終わ