自民党の福田康夫元首相は30日夜、都内で開かれた同党元議員のパーティーであいさつし、平成19年秋の自民、民主両党の大連立協議で、安全保障と社会保障の抜本改革を目指す方向で、当時の小沢一郎民主党代表といったん合意していたことなどを明らかにした。当事者の福田氏自らが、当時の協議を振り返るのは極めて珍しい。 福田氏は小沢氏との間で「『大連立が実現すれば、安全保障と社会保障は何としてもやろう』と話していた」と当時を回想。「小沢氏に百パーセントのうそをつかれたが、つかれた私の方が悪いことになっている」と、恨み節も漏れた。 福田内閣でその後取り組んだ社会保障国民会議については「小沢氏が率いる民主党も参加してくれると思ったが、何度お誘いしても入ってくれなかった」と述べた。