【バンコク=藤谷健】タイ政府のパニタン報道官は13日朝、反政府集会を続けるタクシン元首相派に対し、アピシット首相が先に和解案の軸として提示していた総選挙の早期実施について、元首相派が政府が要求した期限までに集会を終えていないことから「(選挙日程は)白紙になった」と発言した。 元首相派は下院の早期解散・総選挙を集会終結のための最低条件に挙げていた。政府が提案を撤回したことで、2カ月にわたる騒乱の当面の収束は難しい情勢になった。 また報道官は、元首相派が占拠する首都中心部への水道や電気の供給などを停止する「兵糧攻め」について、「技術的な問題があった」として、いったん実施を発表したものの中止にしたことを明らかにした。 アピシット首相は今月3日、政治解決に向けた5項目からなる和解案を提示。12日までに集会を終えるよう元首相派に要求していた。 これに対し、元首相派は和解案の原則受け入れを表明
「医療の邪魔をしないで」と集会で訴える看護師ら=3日、バンコクのチュラロンコン大付属病院、古田写す 【バンコク=古田大輔】タイの首都バンコク中心部を占拠するタクシン元首相派に対し、医療関係者から批判の声が上がっている。病院への乱入や道路封鎖で救急活動が妨害されているためだ。政府との間に解決に向けた対話の機運は生まれているが、占拠地のバリケードは今も築かれたままだ。 「占拠地を開放して。私たちが患者を治す場所を返して」。3日、チュラロンコン大付属病院で開かれた集会には、千人を超える医師や看護師らが集まった。 4月30日、元首相派の占拠地に隣接する同病院に「治安部隊の待機所になっている」として元首相派十数人が乱入し、病院は閉鎖された。看護師のニサさん(26)は「平和なデモと言うが、私たちと患者には脅威だ」と憤る。 騒乱の影響は、占拠地周辺の病院にとどまらない。バンコク都内の救急要請を一
反独裁民主戦線(UDD)等によるデモ集会・行進実施に関する注意喚起 (2010年4月29日18:00現在) 1. タイ政府当局は、UDDが集会により占拠している地域(ラチャプラソン交差点~サラデーン交差点を中心とする地域、別添地図参照PDF)における排除に向けた措置をとることを改めて強調しつつ、周辺の治安要員の配置を強化しています。他方、市民民主化同盟(PAD)も、政府に対してUDDの違法行為に対する法の厳格な執行を要求しています。これに対し、UDD側は警戒を強め、占拠地域外縁のバリケード及びバリケードにおけるUDD側の検問をさらに強化しており、一部検問所では警察当局と小競り合いが発生している模様です。 2. ついては、UDDの占拠地域及びバリケード付近にはできるだけ近づかないようにして下さい。これら地域の近くに滞在する在留邦人、邦人旅行者については、不測の事態に備え、厳に不要不急の外出は
23日未明、警官隊をはさみ、タクシン元首相派と向かい合う反タクシン派の市民(右)=バンコク・シーロム地区、藤谷写す 【バンコク=藤谷健】タイの首都バンコク中心部にある金融街シーロム地区で21日午後、反政府集会を続けるタクシン元首相派と、元首相派を批判する市民グループが道路をはさんでにらみ合った。深夜には興奮した一部の人々が石やガラス瓶などを投げ合い、20人余りがけがをした。 バンコクでは21日、元首相派のシンボルカラー「赤シャツ」、反元首相派の「黄色シャツ」のどちらでもないと称する「多色シャツ」と呼ばれる新しいグループが昼過ぎから同地区に集合。300人ほどが、拡声機の声に合わせ、片側3車線の通りを隔てた元首相派への非難や挑発を始めた。現場は緊迫した空気に包まれ、警察が割って入る形で配備され、警戒にあたった。 「多色シャツ」は夜9時過ぎいったん解散したが、居残った数十人が午後11時半ご
選挙管理委員会のビルを包囲する反政府派=ロイター 【バンコク=山本大輔】タイの首都バンコクで反政府集会を続けるタクシン元首相派「反独裁民主同盟」は5日、中心部のバンコク最大の商業地区を占拠したまま、別の地区にある選挙管理委員会を一時包囲するなど活動地点を広げた。衝突を避けるために政府は強制排除などの強硬手段に慎重で、首都の混乱と経済損失は一層深刻化している。 アピシット政権は同日、商業地区からの立ち退きを同盟に命じる仮処分を裁判所に申請したが、「治安維持法下では政府に立ち退き命令を出す権限が与えられている」として棄却された。政府は3月11日から首都などに治安維持法を発令しており、強制排除に裁判所の命令は必要ないとの認識が示された。 一方で同盟は、約5千人を選管本部にデモ行進させて包囲し、一時的に建物の中に突入させ、政権与党・民主党の違法献金疑惑を調査中の選管に結論を早期に出すよう求め
【バンコク=山本大輔】タクシン元首相一族の巨額資産の約6割を没収するよう命じた最高裁判決を受け、情勢が緊迫するタイで27日夜、バンコクや周辺にあるバンコク銀行の4支店に相次いで爆弾が投げ込まれた。けが人は出なかったが、アピシット首相は「政治混乱をあおる動きだ」として、警戒態勢の強化を治安当局に指示した。 警察当局によると、4支店のうち2支店では建物の前で爆弾が爆発し、建物の一部や周辺の電話ボックス、車両などが壊れた。営業時間外で行員はいなかった。残りの2支店では爆発は起きなかった。 同銀行は、元首相を追放した2006年の軍事クーデターの背後にいたと元首相側が指摘する人物と関係が深いとして、元首相派が19日に抗議集会をしたばかり。ただ、元首相派は今回の爆弾騒ぎへの関与は否定している。 最高裁が26日、元首相の国内資産の6割を没収するよう命じたことに反発する元首相派は、3月中旬に大規模な
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