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ブックマーク / medt00lz.s59.xrea.com (16)

  • 手の汚しかたを考える - レジデント初期研修用資料

    何らかの望ましい習慣に、確実な履行を期待しようと思ったならば、それを行ったことによる報酬よりも、それを行わなかったことによる不利益が明らかになる仕組みを作るとうまくいく。 手洗いは大事 病院において、手を洗う習慣は、とても大切なものであるとされる。手洗いは来、当然のように「必ず行われるべき」習慣なのだけれど、当然なされるべき何かが、「面倒くさいから」なされないことはよくある。 以前に読んだ、チェックリストの効用を説くにおいても、手洗いを病院スタッフに励行してもらうためにチェックリストを活用する事例が取り上げられていた。感染症に対する考えかたの進んだ米国においても、手洗いを徹底させるためにそうした工夫が必要だったということは、逆に言えばたぶん、手を洗わないといけない状況で、つい手を洗わずに次のステップに進んでしまう人が、やはりそれだけ多かったということなのだと思う。 手を洗うことによる効

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    memecy 2012/02/06
  • 相手から見える風景を想像する - レジデント初期研修用資料

    誰かを説得しようと試みるときには、その人から見える風景の中にあるものを使った説明を行わないと、成功しない。 同じものを見ていても、見えかたは人ごとに全く異なる。その人が物事をどう見ているのか、それを想像して、その人から見えた風景を材料にして論を作ると、説得はうまくいく。 夜中の紹介が増えた もう昔からのことだけれど、18時も過ぎた当直時間帯に、「2ヶ月前から欲がありません。入院をお願いします」という依頼が、毎日のように近隣老健施設から寄せられる。 入院を決定すると、たくさんの書類を書く必要があって、人手がかかる。当直時間帯は病院に人はいないし、真夜中に、急な入院で動転しているご家族に、当直帯の忙しい中、丁寧な説明に割ける時間は少ない。たとえそれが2ヶ月前からの症状でも、受ける側はやっぱり、大変な騒ぎになってしまう。 こういうのは、「2ヶ月前」のどこか日中で連れてきてくれれば済むことなのだ

  • 不自由さが新機能の土台になる - レジデント初期研修用資料

    iPhoneiPad みたいなものに比べると、昔ながらのノートPCはいかにも不自由なデザインだけれど、その不自由さというものは、新しい機能を盛り込んでいく上で、 リスク回避の手段として役に立つ可能性がある。 自己定義が浸される ノートPCが、「持ち運べるPC」という自己定義を行ってしまうと、業界の未来は細ってしまう。 「持ち運べるPC」を突き詰めた先にはスマートホンやタブレットがあって、ノートPCが必要な人と、スマートホンで事足りる人とは、当は異なっているのだけれど、定義上、ノートPCはスマートホンの下位互換のような扱いになってしまう。機能は別物であっても、名前で負けると、パイは喰われて小さくなっていく。 「この機械はこういうものです」という自己定義は、自ら書き換えていかないと、陳腐化して、他の業界からの浸を拒めなくなってしまう。持ち運べるPCという自己定義は、軽量化とか、速さと

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    memecy 2011/01/19
  • 理解と納得

    劇作家の平田オリザが書いたからの抜き書き。 演劇という技術 演劇の技術とは、自分の妄想を他者に伝える技術である。それが技術としてたしかなものであるならば、それはある程度の部分まで言語化できる 人間は人間を正確に把握することなどできない。だからこそ表現者は、「私はこのように世界を把握する」という認識を示していかなくてはならない。芸術家がなすべきは、評論家のように事の善悪を説くのではなく、事件を直接的に捕まえ描写すること 舞台は時間軸が一定で、場面もそんなに変えられない。漫画や文章なら、100年も、地球の裏側もすぐだけれど、舞台ではそういう、出来事の連鎖によってストーリーを進めるやりかたができない 小説のように、だんだんと状況がのみこめてくる展開は、用意できる舞台道具に限りのある演劇では難しい。戯曲の場合には、だからその戯曲、その舞台が何についての、どういう作品なのかを、できるだけ早い時期に

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    memecy 2010/02/05
    理解というのは事実の把握、納得というのは事態の認識
  • 時が止まっていた - レジデント初期研修用資料

    NHKクローズアップ現代で、小学校教育が特集されていた。「最新」の教育手法が、 見ていてなんだか懐かしくて、その懐かしさに、ぞっとした。 紹介された「最新」技術は、自分が昔習ったやりかたに、あまりにもそっくりだったから。 昔からある最新のやりかた 学校の算数について行けない子供というのは、問題文を画像化して考えるのが難しくて、 試験問題の文章を読んでも、それがいったいどんな情景を意味しているのか、 頭の中でそれを画像化できないから、問題が解けないんだという。 ちょっと前に流行した「百ます計算」みたいなやりかたは、作業効率の上昇を狙った手法で、 あれはそれなりに問題を解ける子供が、能力をもっと伸ばすのには役に立つんだけれど、 問題解決のボトルネックが「理解」にある子供には、あんまり役に立たないらしい。 番組 で取り上げられていたのは「絵解き文章題」という手法。問題文を読んで、 それを漫画みた

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    memecy 2009/06/19
    「全問正解は0点」という「発想」と「実行」と「受容」が恐ろしい
  • 制約が自由を感覚させる - レジデント初期研修用資料

    自由が行き過ぎるとテキストになる 次世代のインターネットだとか、ユーザーの自由度が極めて高いだとか宣伝された 「セカンドライフ」は、むしろ不自由な世界だったのだろうと思う。 セカンドライフ世界では、ユーザーは街を歩けるし、誰とでも会話が楽しめるし、 いろんな品物を購入できて、空だって飛べる。たしかに何でもできるんだけれど、 ユーザーの自由度をもっと増して、たとえばユーザーが「壁抜け」自由になって、 「テレパシー」機能が実装されて、会話が全て盗聴できるようになったなら、 ユーザーにはもはや、「歩く」だとか「飛ぶ」、会話をするために誰かに近づいたり、 街の中で誰かを捜すといった行為に、理由がなくなってしまう。 自由度が増すと、ユーザーを取り巻く世界は、だんだんとその意味を失っていく。 ユーザーは歩けるし飛べるけれど、遠くが見えないし、壁を抜けることもできない、 そんなセカンドライフ世界から始ま

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    memecy 2009/03/05
    自由:「有意味な選択肢が存在すること」/自由を感じられない:「実質的な選択肢が限定されていること」/自由度が高い:「実質的な選択肢が多数存在すること」
  • 運の良さについて - レジデント初期研修用資料

    ずいぶん昔、アポロ宇宙船の特番を見た。 あまりにも多くの「運」が、あのミッションの成功を支えていた。 アポロは運がよかった アポロ8号は、月着陸船のコンピューターが着陸寸前に故障したのに、マニュアル操作でどうにか着陸できた アポロ12号は、大気圏を突破する時に雷に打たれて、電気系統を全部吹き飛ばされたのに、 何とか復活して、月まで行って、生きて帰った アポロ13号の不運は映画にまでなった。月着陸船に詰め込まれていた、メモ帳だとかダクトテープだとか、 様々な余剰物資が、あの生還を支えてくれた アポロ13の爆発は、これもたまたま、「外側」を向いていた。あのときもしも、爆発が内側を向いていたなら、 乗組員はその場でなくなっていた。運がよかった アポロ宇宙船にしても、サターンロケットにしても、あるいはロシアのソユーズにしても、 成功したプロジェクトというのは、どこか「運がいい」要素を持っていて、基

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    memecy 2009/02/10
    「運悪く」敗北した将軍:「ただ運が悪かっただけだ」で許すという解釈と、「この先も運が悪いだろう」で更迭する解釈と。
  • 属性が事実を編集する - レジデント初期研修用資料

    ある属性が付加されたその瞬間から、その人の振る舞いは、属性により、事後的に編集される。 たとえば「高慢で冷淡」という属性を貼り付けられた人は、どれだけ丁寧に、 へりくだった振る舞いを心がけたところで、振る舞いの中から「高慢で冷淡」な部分だけを 切り出され、属性どおりの人間だと思われる。 事実として、その人がどんな振る舞いを行おうと、観測者には、属性にかなった部分だけが認識される。 自らに付加された属性を理解しない限り、漠然と丁寧な態度を心がける努力は、 実体として、その人の境遇を変えるだけの力を持ち得ない。 血液型性格仮説は正しい 血液型仮説は間違っているけれど、たとえばA 型の人というのは、 社会の中ではやっぱり「A 型っぽい」と思われる。 「A 型はまじめだけれど頑固」なんて先入観を持つ人は、A 型の人の「A 型っぽい」振る舞いに注目する。 その人がどう振る舞おうと、まじめに見える部分

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    memecy 2009/01/16
    「コンテキスト」による「注目点の変化」(と、それによって起こる「解釈の変化」)
  • 分散された脅威への対処 - レジデント初期研修用資料

    いろんな要素が徹底的に分散された架空兵器の思考実験。 中枢を持った脅威のこと あまりにも強力すぎて、事実上弱点の存在しない敵を相手に、「弱い味方」をどう運用すれば勝てるのか。 大昔、OGRE (オーガ) という、巨大戦車を主人公にした ゲームがあって、「強い単体対弱い多数」をテーマにしていた。 「敵」になるのは人工知能を持った巨大な戦車。1 台しかいない代わり、射程の長い、強力な武器を 山ほど積んでいて、普通に勝負したのでは、「味方」側は絶対に勝てない。 「味方」は単なる歩兵であったり、ちょっとした放題であったり。巨大戦車の前には単なる雑魚だけれど、 その代わりたくさんいる。 プレイヤーは、たくさんの弱い味方を様々に配置して、巨大戦車を迎え撃つ。相手が動くほどに 犠牲が増えるから、とにかく相手の「足」を止めて、それから武器が尽きるのを待つだとか、 弱い側には弱いなりに、いろんな攻略方法があ

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    memecy 2008/10/31
    対策するならメタ方向だろうか(「真面目」に対抗するのはムリ)。「コントロールを奪う」「操作してる子供を見つけて誘導(あるいは自ら参加して云々)」「兵器会社だかなんだかを買収」etc.
  • 説得的コミュニケーション - レジデント初期研修用資料

    「プロパガンダ」というを抜き書き改変。 「理由」の意味 コピーを取る列に並ぶとき、何か理由を一言付け加えると、たいていの人は、前に割り込ませてくれる。 理由には意味がある必要はなく、実験によれば、全く意味のない理由をつけて頼んだ場合であっても、 ほとんど全ての人が、割り込みを許してくれたのだという 街で歩いているときに小銭を無心されたところで、たいていの人は無視して通り過ぎる。 ところが「170円下さい」のように、具体的な金額を提示して小銭を要求されると、 その人が、当にお金を必要とする人に見えてくる。はっきりとした金額を示して募金への協力を呼びかけると、 そうでない場合に比べて、2倍もの寄付が集まった 多くの点で私たちは、いつも認知的エネルギーを節約しようとする「認知的倹約家」である。 何かよい理由があるからではなく、「そこに理由があるから」という単純な説明があれば、 よく考えずに結

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    memecy 2008/09/28
    (アフィ張って欲しいなぁ。探すのめんどい)
  • 交渉の自然治癒力 - レジデント初期研修用資料

    ベトナム戦争当時、制空権を握っていた米軍はヘリコプターが使えたから、 撃たれた兵士はすぐに後方に搬送されて、緊急手術を受けることができた。適切な治療が施されたにも かかわらず、兵士の死亡率は高かった。 フォークランド紛争でのイギリス軍は、制空権が不十分であり、夜戦が多かったことも手伝って、 撃たれた兵士の搬送は遅れがちになった。 外傷医療の技術には大きな変化はなく、撃たれた兵士は、応急処置だけで事実上放置されていたにもかかわらず、 ベトナム戦争のときよりも、兵士の死亡率は低かった。 こんな経験から、重篤な多発外傷の患者さんにおいては、「可能なかぎり早く手術し、治療する」という治療戦略自体に 疑問が持たれて、「ダメージコントロール」という考えかたが生まれた。 「ダメージコントロール」の考えかた たとえば肝臓と脾臓が破裂して、多発肋骨骨折に血気胸、大動脈にも損傷が疑われる外傷患者さんが運ばれて

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    memecy 2008/09/25
    「治癒」=「問題の解決」で、「侵襲」=「プライド、費用、時間」あたりか。「侵襲」の非対称性とかが問題になる?
  • 戦争の心理学 - レジデント初期研修用資料

    戦争の心理学というの抜き書き。 書の目的は「裁くことでも非難することでもなく、ただ理解すること」。 「パンツを汚す」兵士は珍しくない 警察官や消防士として負傷者の救出に当たっている人は、負傷者の大小便失禁が珍しくないことを知っている 戦闘中の人間にも、大小便失禁は珍しくない。みんな面子にこだわるので、そうしたことは公然と認められず、失禁した兵士は、 自分がどこかおかしいのではないかと思ってしまう 激しい戦闘を体験した兵士のおよそ半分が尿を漏らしたと認め、四分の一近くが大便を漏らしたと認めている にもかかわらず、「パンツを汚した」兵士が出てくる戦争映画は、かつて作られたためしがない。典型的な兵士の姿は、だから嘘に基づいている スターリングラードの戦いから生還したロシアの兵士は、当時の平均年齢70歳に対して、皆40歳前後で死亡したのだという 「気のゆるみ」は正常な反応 ナポレオンは「もっと

  • 建築物としてのルール - レジデント初期研修用資料

    去年以降診療報酬が改訂されて、ベッドあたりの看護師を、一定以上の人数確保した病院は 「いい病院」と認定されて、入院基料を多く請求できるようになった。 この制度で得られる補助金は、経営方針変えるぐらいに大きなものだったから、 大学病院だとか、地域の公立病院なんかが真っ先にこれに飛びついて、地域の看護師を引き抜いた。 うちみたいな民間はあおりをって、主任クラスのナースが引き抜かれて、えらい目にあった。 ところが今年になって、施設の審査基準が厳しくなった。看護師引き抜いて基準クリアして 補助金もらってた大規模病院は、一転して補助金もらえないことになって、今度は赤字に苦しむことになった。 赤字が出るなら、増やした人を使い回して、ベッドブン回して、赤字分「稼ぐ」のが筋なんだけれど、 補助金ルールが駆動してると、「稼ぐ」とかえって不利になる。 ベッドあたりの看護師をもっと増やせば、また補助金が出る

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    memecy 2008/06/20
    (この階層をゲームに活かしたいなぁ)/(他の人のタグの邪魔にならないように二桁ぐらいいってからブクマしたかったなぁ)
  • 「恋愛シューティング」実装案 - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります カトゆー家断絶の中の人が、twitter で「恋愛SLG 」 という言葉を使っていた。「恋愛STG」はないのかな、と思って検索したら、案外なかった。考えた。 状況設定 AI とプレイヤーとが共同して、コミュニケーションしながら敵のボスを破壊する。 パイロットをプレイヤーに設定するのは難しい。 それは伝統的なシューティングの文法だけれど、それをやってしまうと、 「機械に任せるぐらいなら自分で避ける」というプレイヤーの声を無視できなくて、 AIを導入する必然性がなくなってしまう。 「AIとの共同戦闘」という状況にある程度の必然性が出てくるのは、 人工衛星のオペレーション。 地球に近いとき、人工衛星は、 ある程度のマニュアル操作が可能だけれど、火星

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    memecy 2008/03/13
    女の子にBUZZる話かと思ったけど違った。
  • レジデント初期研修用資料: 拳を用いた異文化コミュニケーションについて

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 医:「○○のガイドラインはおかしくありませんか?」 弁:「おかしさの言語定義を行ってください」 医:「こことここ、矛盾していませんか?」 弁:「それは立法の問題です」 医:「この判決は不合理ではありませんか?」 弁:「それは立法の問題です」 医:「なんだか話してて腹立ってきました」 弁:「ではそういう立法を行ってください」 法律畑の人達と話が噛み合わない。お互いもっと話しあいを 持つべき業界なんだろうけれど、うまくいかない。 背負った立場が違うというよりは、会話を転がすためのルールに 不備があって、最初から「ゲーム」にならないイメージ。でも何が悪いのかよく分からない。 以下、「対戦格闘ゲームを通じてコミュニケーション語った文章

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    memecy 2007/12/19
    dankogai=ザンギの理由:その1「裸族プログラマ+ヒゲだから」その2「誰とでもプロレスするから」その3「初見の人が吸い込まれるから」その4「飛び道具(詭弁)が跳ね返されるから」その5「ガイルが苦手だから」
  • レジデント初期研修用資料: 魔界への手引書

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります あらゆる交渉には、交渉によって得られるものと失うもの、 「賭け金」に相当する概念があって、交渉ごとをトラブルなく進めようと思ったら、 この賭け金をなるべく安く抑えないといけない。 交渉の賭け金がつり上がっていくと、つまらない利害の対立が、 いつのまにかお互いの全存在を賭けた対決に発展してしまう。 ネット世間では、問題解決に向けた建設的な議論は、しばしば人格否定の泥仕合になり、 泥沼化した議論はたくさんのギャラリーを呼んで、戦いの「落しどころ」は、ますます見えにくくなっていく。 交渉の魔界。 ごくつまらない、些細なきっかけがどんどん膨らんで、 気がついたらお互い冷静さを失っていて、潰すか潰されるか、 鉄風雷火の限りを尽くした、情け容赦のない、三

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    memecy 2007/11/16
    嵐!嵐!嵐!
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