【ニューヨーク=真鍋弘樹】全米最悪の財政破綻(はたん)に陥ったミシガン州デトロイト市が破産申し立てをした問題で、同州の連邦破産裁判所は3日、同市に連邦破産法9条適用を認める判断をした。同市は裁判所の管理下で債務を整理し、財政再建を図ることになる。 同裁のスティーブン・ローズ判事は同市が破産状態だと認め、「市には助けが必要」「債権者が多数に上り、和解交渉は不可能」と述べた。破産法適用が認められたことで、同市は債務整理や退職者年金の削減などの計画を年明けにも提出し、具体的な再建策を詰めていくことになる。 裁判所が破産法適用を認めなかった場合、市債保有者や銀行などの債権者による債権回収が激化し、行政サービスが混乱に陥る恐れも指摘されていた。年金や給与の削減を強いられる労働組合は、この決定を不服として控訴した。 同市は、過去に財政を支えてきた自動車産業の衰退や治安悪化による人口流出で約180億ドル