日本の電子産業の衰退に歯止めがかからない。特に凋落を一般社会に印象づけたのは、2012年におけるテレビ事業の極度の不振だ。テレビの内需と生産は2010年にピークに達したが、2011年と2012年には壊滅的に急減した。元・日経エレクトロニクス編集長で技術ジャーナリストの西村吉雄氏が、政策・経済のマクロ動向、産業史、電子技術の変遷などの多面的な視点で、電子立国の凋落の真相を解き明かしていく連載「電子立国は、なぜ凋落したか」。第4回と次回(第5回)では、1980年代後半に世界出荷の半数のシェアを誇り、日本経済成長のけん引役だった半導体産業の衰退について検証する。