解体される予定の旧JR直方駅舎=福岡県直方市役所提供 4月に新駅舎が完成し、解体が予定されている福岡県直方市の旧JR直方駅舎について、保存を求める直方市民10人が15日、市やJR九州などを相手に、工事の差し止めを求める仮処分を福岡地裁に申し立てた。 申立書などによると、旧駅舎は1910(明治43)年の完成で、国の重要文化財に指定されているJR門司港駅よりも4年早い。現存する駅舎では九州最古級という。明治中期に造られた初代の博多駅の部材が使われていると指摘する研究者もいる。 申し立てをした「101歳直方駅舎の再生を求めるネットワーク」のメンバーは「日本の近代化を支えた旧産炭地の歴史を伝える建築物。炭鉱の記録絵が世界記憶遺産に登録され注目されている今こそ、見つめ直すべきだ」としている。 メンバーは市に対し、旧駅舎解体の関連予算について支出差し止めを求める住民監査請求もしている。 旧駅