尖った山、なだらかな山、大きな山、小さな山。山の形はいろいろあれど、一目でそれとわかる山は意外と少ない。 富士山のような特徴的な形と大きさならば、誰しもわかるだろうが、地域と方位を考慮せずに山容だけを見せられたとして、山名を一致させるのは至難の業である。こと、同様の姿かたちをした山が多い低山に関してみれば、余程の特徴がある山でないと難しい。 筆者は、極度の物覚えの悪さと方向音痴ゆえに、山容と山名が一致する山の数は至極限られている。例えば、筑波山。男体山と女体山からなる双耳峰の美しい姿は、誰しもが一目でそれとわかる姿かたちをしている。例えば、奥久慈男体山。ゴツゴツとした岩肌がむき出しになった姿は、遠く水戸の街から眺めてもわかるほど。 他にも、加波山には近くに風力発電の風車が、宝篋山には電波塔があり、それらが目印となって山容と山名を一致させる手助けをしてくれている。 このように、特徴的な山容や