子供を育てながら働く女性の多くが、残業できないことや子供の急な発熱などで早退することに後ろめたさを感じ、周囲に気兼ねしています。共働きが当たり前になったのに、なぜ女性ばかりが周囲に謝り続けるのでしょうか。明治大教授の藤田結子さんが解説します。 内閣府が10月に発表した「男女共同参画社会に関する世論調査」によると、女性が仕事を持つことについて「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と答えた人が初めて半数を超え、54.2%に達しました。 けれども、幼い子供を育てている女性は、子供の世話で仕事を休みがちで、残業もあまりできません。そのたびに職場の同僚や上司におわびをし、周囲も「謝るのが当然」と考える傾向があります。 ◇育休や有休、早退でいつも周囲に平謝りする女性たち 東京都内で働く長谷川陽子さん(40代、仮名)が、仲の良い同僚の鈴木さん(40代女性)、佐藤さん(30代女性)と昼食