ブロッキングを巡る議論が佳境を迎えている。ブロッキングとはISPが利用者からのWebアクセスを必要に応じて遮断する技術で、中国や中東、欧州などで導入されている。日本では電気通信事業法の定める「通信の秘密」に抵触する可能性があるため今のところ導入されていないが、2008年に自民党が児童ポルノ法改正案の附則で「インターネットによる閲覧の制限」について3年目途での検討を盛り込んだことから総務省・警察庁が検討をはじめた。現在は筆者も関わっている児童ポルノ流通防止協議会や安心ネットづくり促進協議会で調査が進められている。 ブロッキングには様々な方式があり、DNSを使う方法ではホスト名単位で、経路制御と透過プロキシーを併用する方式ではURL単位での接続遮断が可能となる。児童ポルノ流通防止協議会は今年1月に遮断対象となる児童ポルノのURLや画像を識別するためのハッシュ値などのリストを管理し、ISPや検索
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