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書評に関するmomonga_dashのブックマーク (71)

  • 午前中に読み始めたら午後には設計が上達してしまった! - 『Tidy First?』を読んだ - Mitsuyuki.Shiiba

    私の目標は、読者が午前中に書を読み始めたら、午後には設計が上達していることだ。 当にそのとおりだった。読んでる途中で既に自分の設計に対する考えが良い方向に変わってると感じた。とても良かった。おすすめです。 『Tidy First?』 をいただいて読んだ。昨日(2024年12月25日)発売。英語版が2023年11月28日発売だから、たった1年で日語版が出たということだな。うれしい!はやい!ありがたい! ソフトウェア設計に焦点を当てたシリーズの最初の1冊ということで、サブタイトルに「個人で実践する経験主義的ソフトウェア設計」とあるように、1人でできる種類のソフトウェア設計について書かれている。続刊ではチームについての話になる予定のようで、それも今から楽しみ。 2周読んだ なんとなく2周読もうと思ってそうした。 1周目は細かい部分は気にせずにざーっと1,2時間くらいで読んだ。全体的にどうい

    午前中に読み始めたら午後には設計が上達してしまった! - 『Tidy First?』を読んだ - Mitsuyuki.Shiiba
  • 直近1年間で読んで面白かった本5選 (2024年下期 - 2025年上期) - 本しゃぶり

    気がついたら2024年どころか2025年も半分過ぎていた。 というわけで、直近1年分をまとめて紹介する。 今回は5冊に絞り込んだ。 2024年下半期から2025年上半期に読んで面白かった 1. NEXUS 情報の人類史 2. ヴィクトリア朝時代のインターネット 3. 傷つきやすいアメリカの大学生たち 大学と若者をダメにする「善意」と「誤った信念」の正体 4. 男はなぜ孤独死するのか 5. 「怠惰」なんて存在しない 終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論 終わりに 2023年下半期から2024年上半期に読んで面白かった 2024年下半期から2025年上半期に読んで面白かった 気がつけばまた1年が経っていたので、急いで書かなければと思いながら必死に書き上げた。さて、なぜ今年はこんなことになっているのか。理由は分かりきっている。AIのせいだ。AIを触るのが楽しくて、かなりの時間を取ら

    直近1年間で読んで面白かった本5選 (2024年下期 - 2025年上期) - 本しゃぶり
  • 早川書房の3000作品以上が最大80%割引のビッグな電子書籍セールがきたので、新作ノンフィクション・SFを中心にオススメを紹介する - 基本読書

    毎年夏頃に恒例となっている早川書房の電子書籍最大80%割引のセールがきているので、今回も「前回から今回にかけて、新しくセール対象になった作品」を中心に紹介していこうかと。この夏のセールが作品点数的には年間を通して最大になるので、気になるものがあるなら次回を待つよりも今回抑えておくことがオススメされる。 特に今回は久しぶりのKindleセールであることもあってか『一億年のテレスコープ』とか『マン・カインド』とか、SFもノンフィクションも傑作揃いで、セール対象作品を探しながら「おお、これもなのか!!」「え、これも!?」と驚きの悲鳴が何個も上がった。紹介作品の期間的には、だいたい2024年5月頃〜2024年12月頃の作品までが新しくセール対象になっている。僕の得意分野がSFとノンフィクションなので、毎度のことだけれどもSFとノンフィクションを中心にオススメしていこう。 amzn.to SF・ファ

    早川書房の3000作品以上が最大80%割引のビッグな電子書籍セールがきたので、新作ノンフィクション・SFを中心にオススメを紹介する - 基本読書
  • 「地震が起きて2万人が亡くなり、自分が1100万ドルを儲けたら、どう思う?」天才トレーダーが明かす「神のまね」の手の内(『トレーディング・ゲーム』より)|Hayakawa Books & Magazines(β)

    「地震が起きて2万人が亡くなり、自分が1100万ドルを儲けたら、どう思う?」天才トレーダーが明かす「神のまね」の手の内(『トレーディング・ゲーム』より) 地震が起きて2万人が亡くなり、自分が1100万ドルを儲けたら、どう思う? ひとり当たり550ドルだ。 地震が起きるなんて知る由もなかった。僕は予言者じゃない。 席に着くと、何百件ものメールが届いていた。シティバンクのマクロ経済学部門からのメールにはこうあった。「今回の地震は2011年の日のGDP成長にとって大きなプラスに働くと予想される」 僕は机を開け、青のボールペンを取り出して静かに折り、ごみ箱に落とした。続けて、2目を取り出して同じことを繰り返した。そして、文具棚のところに行ってもう何かペンを持ってきた。 東京デスクの下級トレーダーが、地震の最中にトレーディングフロアにいた東京のSTIRTトレーダー、ヒサ・ワタナベの動画をティツ

    「地震が起きて2万人が亡くなり、自分が1100万ドルを儲けたら、どう思う?」天才トレーダーが明かす「神のまね」の手の内(『トレーディング・ゲーム』より)|Hayakawa Books & Magazines(β)
    momonga_dash
    momonga_dash 2025/05/28
    おもろそう
  • 若手からベテランまで幅広い作家・作風が揃った、傑作揃いの現代中国を概観できるSFアンソロジー『宇宙墓碑』 - 基本読書

    宇宙墓碑 現代中国SFアンソロジー (ハヤカワ文庫SF) 作者:倪 雪婷早川書房Amazonこの『宇宙墓碑』は、中国生まれ英国育ちの倪雪婷が編・翻訳を務めた、英語圏向けの中国SFアンソロジーの邦訳版である。中国SFは邦でも流行を迎えており、中国SFアンソロジーに限っても、ケン・リュウによって編集された『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』をはじめとして片手で数え切れないほど出ている。*1 そんな中新しく加わった書『宇宙墓碑』の(これまでの他アンソロジーと比べての)特徴がどこにあるのかといえば、まず比較的新しい(2021年)、英語圏向けに刊行された作品であるということ、そして編・訳者は中国で生まれ英国に渡った倪雪婷であること、最初から文庫で出ていることなどが挙げられる。が、まず何よりも推しておきたいのは、各作品のレベルが純粋に高いことだ。他のアンソロジーもおもしろいのだけど、書収

    若手からベテランまで幅広い作家・作風が揃った、傑作揃いの現代中国を概観できるSFアンソロジー『宇宙墓碑』 - 基本読書
  • 新発売の『人が壊れるマネジメント』という本、目次から早くも「頭が痛くなってきた」と精神に支障をきたしそうなアンチパターン大集合で興味深い

    IPUSIRON @ipusiron 『人が壊れるマネジメント プロジェクトを始める前に知っておきたいアンチパターン 50』の見誌をご恵贈いただきました。ありがとうございます。 プロジェクト失敗による最大のデメリットは「人を壊す」こと。 パラパラ見たところ「失敗あるある」回避術が満載。読むのが楽しみです😀 amzn.to/3DQZzF8 #ad 2025-03-19 11:58:59

    新発売の『人が壊れるマネジメント』という本、目次から早くも「頭が痛くなってきた」と精神に支障をきたしそうなアンチパターン大集合で興味深い
    momonga_dash
    momonga_dash 2025/03/20
    めちゃめちゃ面白そうで神
  • 時間の止まった死体を幻視する、時間SF✗ミステリのすべての要素が噛み合った良作──『パラドクス・ホテル』 - 基本読書

    パラドクス・ホテル (創元SF文庫) 作者:ロブ・ハート東京創元社Amazonこの『パラドクス・ホテル』は、米国の作家ロブ・ハートによる時間SFミステリ長篇だ。物語の舞台になっているのは過去へのタイムトラベル技術が実用化された未来で、「時間離脱症(アンスタック)」と呼ばれる厄介な病にかかってしまった主人公ジャニュアリーと、タイムトラベル用の港に併設されたホテルで起こった世界を揺るがす大事件(とそこで起こった殺人事件)を追っていく構成になっている。 時間離脱症はタイムトラベラーがかかる病で、初期症状としては現在ではない過去や未来の情景が視界に映り込み、最終的には心が量子状態に陥り、負荷に耐えきれなくなって死に至るとされている。主人公のジャニュアリーはこの時間離脱症の初期症状がでているせいか、勤務先のホテルで「彼女以外見ることのできない、時間の止まった死体」を幻視してしまい──と、時間SFと殺

    時間の止まった死体を幻視する、時間SF✗ミステリのすべての要素が噛み合った良作──『パラドクス・ホテル』 - 基本読書
  • 印象深かった本を教えて!「2024年ベスト本」まとめ - 週刊はてなブログ

    2025年も、たくさんのに出会いたい! 毎日さまざまな話題のエントリーが生まれるはてなブログの中から「旬な話題」をピックアップする企画「はてなブログで話題」。今回は「2024年ベスト」をテーマに記事を紹介します。 毎年、年末年始に多く投稿される「今年読んだ」を紹介するエントリー。私はこれが大好きです! 自分が読んだことのあるについて「わかる! そこに感動したよね!」と共感するのも楽しいですし、知らなかったを手に取るきっかけにもなって面白いんですよね。なにより単純に世の中にはまだまだおもしろいがたくさんあると思えてワクワクします。 週間ランキングにも頻繁にランクインしているところを見ると、私と同じような考えの方も多いのかもしれません。 ということで今回は「2024年ベスト」をテーマに、2024年に読んで面白かった・印象に残ったについて書かれたエントリーをまとめて紹介します。

    印象深かった本を教えて!「2024年ベスト本」まとめ - 週刊はてなブログ
  • 外国人「日本の文学に恋してしまう作品12選を発表してみる」 : 海外の万国反応記@海外の反応

    1.『森崎書店の日々』作:八木沢里志 自分にとって安らぎになるの1つ に囲まれて過ごすことのロマンチックさが表現されていて 自宅の肘掛け椅子で座りながら一気に読み終えてしまう典型的な作品

    外国人「日本の文学に恋してしまう作品12選を発表してみる」 : 海外の万国反応記@海外の反応
  • 星野リゾートが「新入社員に薦める本」のリストが教科書的な良書が多くて参考になる?『ストーリーとしての競争戦略』ほか

    リンク 日経ビジネス電子版 星野リゾート、スノーピーク… 経営の「教科書」を持つ会社はなぜ強いのか? 経営学の「教科書」を活用して、持続的な成長を実現する企業が注目を浴びている。星野リゾート、スノーピーク、YKK、エレコムなどはトップ自らが「教科書経営」を実践する。科学的に検証された手法を使い、企業の競争力を高める経営から学べることは多い。 11 users 1351 まずはここから LIFE SHIFT (ライフ・シフト) 世界一やさしい問題解決の授業 話すスキルUP すぐできる! 論理的な話し方 話の組み立て方が上手になるPREP法の使い方 イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな質」 社員の力で最高のチームをつくる――〈新版〉 1分間エンパワーメント 学びを結果に変えるアウトプット大全 [カラー改訂版] 頭がよくなる「図解思考」の技術 星野リゾートの教科書 具体的なスキルや事例

    星野リゾートが「新入社員に薦める本」のリストが教科書的な良書が多くて参考になる?『ストーリーとしての競争戦略』ほか
  • 読むとお得なソフトウェアエンジニアリングの技術書一覧

    はじめに この記事はLipersInSlums Advent Calendar 2024 「スラムで年収をあげる〜だが僅かばかりの友の他は、皆、スラム民を嘲った。資格取得で年収アップに挑むなどと〜」の大遅刻組の記事である。シモンは泣いていい。 筆者がプログラミングを初めた頃はインターネットの検索技術は発達しておらず、良質なコンテンツにたどり着くには一苦労だった。そのため、何か新しいことを学ぶのに最初に手を取るのは技術書であった。 今では検索技術は高度に発達し、必要な情報は検索すればたちまち手に入る用になった。しかしながらそれらの断片的な知識群を体系化し、習得するのは未だ難しい。体系的に知識を習得する上で技術書は未だ最も有力な候補となる。 この記事では主にジュニア(?)エンジニア向けに、読むとプログラミングに必要な比較的陳腐化しにくい様々な知識が体系的に身に付いて役に立つお得な技術書を簡単に

    読むとお得なソフトウェアエンジニアリングの技術書一覧
  • 2024年に読んでおもしろかった本を一気に紹介する - 基本読書

    今年(2024年)おもしろかったを一気に紹介していこうかと。今年は特に8月以降はバタバタしていてあまりブログが更新できなかったのが心残りだけれども、それはそれとして良いがSFでもノンフィクションでもたくさん刊行された年だった。年末年始も寒くなりそうなので、よかったらここで紹介したをお供にしてください。 国内SFを紹介する 藤井太洋『マン・カインド』 春暮康一『一億年のテレスコープ』 宮西建礼『銀河風帆走』 田中空『未来経過観測員』 間宮改衣『ここはすべての夜明けまえ』 市川春子『宝石の国海外SFを紹介する 韓松『無限病院』 P・ジェリ・クラーク『精霊を統べる者』 ベッキー・チェンバーズ『ロボットとわたしの不思議な旅』 ラヴィ・ティドハー『ロボットの夢の都市』 まずサイエンスノンフィクション以外のノンフィクションを紹介する。 ハリー・パーカー『ハイブリッド・ヒューマンたち』 V林田

    2024年に読んでおもしろかった本を一気に紹介する - 基本読書
  • 2024年に読んで良かった5冊の本(他年度も追記)

    【追記】 2021年から2023年の読んで良かったとを紹介しています。 『2021~2023年に読んで良かったと2024年まで続いている影響』 https://note.com/kakeiakihiro/n/nd4afe617deb5 ~~~~~~~~~ 2024年は54冊読みました。 ブロガーとかがやっているピックアップ記事を自分もやってみたかったので書きます。 大賞 『最高の集い方――記憶に残る体験をデザインする』集まりのデザインがわかる。 正直、集まりは嫌いだ。生産性が無いというか、実りがない。 行ったところで事をして、言いたくもないことを話して、キャラじゃないことをやらされる。 そんな感じだった。 しかし、書を読んで、やはりそういったイベントが微妙に思えるのは当然のことだったと思えた。 実りのある集まりをする上で、必要なことが書かれていて、 会合はそもそも最初は何らかの問

    2024年に読んで良かった5冊の本(他年度も追記)
  • この本がスゴい!2024

    p.97 「So What?」の繰り返しによるイシューの磨き込みより ①の「地球温暖化は間違い」といった焦点の定まらない主張だと反論しようがないが、⑤にまで磨き込まれていれば、白黒はっきりさせるために何をどう検証すればよいか、見えてくる。 「So what?」の他に、「空・雨・傘」といった技法が登場するため、気づく方もいるだろうが、これはマッキンゼー&カンパニーのコンサルになる。ただし、書が他のマッキンと異なるのは、完全に血肉化されているところだろう。 書は、「コンサルティングファームの報告書のリード文に最終的に何を書くか」を丁寧に解説したものだ。だがこれは、そのまま、「どの課題に取り組めば、成果が出たといえるか(そしてそれをどう伝えるか)」という現場の問題に応用できる。 与えられた問題に疑問をいだかず、唯々諾々と取り組んでいるうちに終業時刻となる。怖いのは、頑張って残業しても終わら

    この本がスゴい!2024
  • 早川書房の3000作品以上が最大50%割引の電子書籍セールがきたので、新作SF・ノンフィクションを中心にオススメを紹介する - 基本読書

    プライムデーに合わせて恒例となっている早川書房の50%割引のセールがきているので、今回も一年以内に刊行された新作SF・ノンフィクションを中心に紹介していこうかと。セール期間は2024年6月25日〜7月17日までで、セール対象は2023年12月までの作品になり、直近半年についてはまた次回。 amzn.to SF小説のおすすめを紹介する。 白亜紀往事 作者:劉 慈欣早川書房Amazonめぼしいものをみていたが今回は特にSFが豊作だ。目玉の一つは、『三体』の劉慈欣による中篇相当の作品『白亜紀往事』。物語の舞台は白亜紀末期、独自に知性を発達させた大きな恐竜と、その反対に小さな生き物の蟻、二者の協力関係を主軸に描き出していく。恐竜は初歩的な言語を使いこなすなど知性が高いが、細かな作業は不得意であり、その弱点を蟻が補うことで、文明は相互発展していくのである。 最初両者の関係は蟻が恐竜の歯を掃除するよう

    早川書房の3000作品以上が最大50%割引の電子書籍セールがきたので、新作SF・ノンフィクションを中心にオススメを紹介する - 基本読書
    momonga_dash
    momonga_dash 2024/06/26
    “この世界からは出ていくけれど” わたしたちは光の速さで〜と同じ人か。買うか
  • このSRE本がすごい!2024年版 - じゃあ、おうちで学べる

    はじめに 有用な知識の特性 Google SRE リソース Site Reliability Engineering: How Google Runs Production Systems The Site Reliability Workbook: Practical Ways to Implement SRE Building Secure and Reliable Systems: Best Practices for Designing, Implementing, and Maintaining Systems SLO Adoption and Usage in SRE Creating a Production Launch Plan Training Site Reliability Engineers: What Your Organization Needs to Cre

    このSRE本がすごい!2024年版 - じゃあ、おうちで学べる
  • 今年(2023年)おもしろかった本を一気に紹介する。 - 基本読書

    今年おもしろかったを一気に紹介します。大きめの書店が次々閉店し、人手不足や配送の問題もあって出版的には厳しい時期が続くがおもしろいは依然として絶えない。あとゲームもいっぱいやったので、だけでなくゲームも合わせて振り返っていこう。いつもは長くても5000文字ぐらいだが、今回は試しに合計1万文字以上書いてみたので、よかったら目次から興味あるやつにとんで読んでみてください。 SFを紹介する キム・スタンリー・ロビンスン『未来省』 N・K・ジェミシン『輝石の空』 ローラン・ビネ『文明交錯』 シーラン・ジェイ・ジャオ『鋼鉄紅女』 ジョン・スコルジー『怪獣保護協会』 『宇宙の果ての屋』 ジョン・スラデック『チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク』 酉島伝法『奏で手のヌフレツン』 川端裕人『ドードー鳥と孤独鳥』 斜線

    今年(2023年)おもしろかった本を一気に紹介する。 - 基本読書
  • 『皆勤の徒』の著者最新作にして、今年いちばんおもしろかった傑作SF長篇──『奏で手のヌフレツン』 - 基本読書

    奏で手のヌフレツン 作者:酉島 伝法河出書房新社Amazon酉島伝法はデビュー作の連作短篇集『皆勤の徒』と第一長篇『宿借りの星』が共に日SF大賞を獲得と、寡作ながらもその作品は常に高い評価を受けてきた。 そんな酉島伝法による最新作『奏で手のヌフレツン』は2014年にSFアンソロジー『NOVA』に載った同名短篇の長篇版で、これが著者の現時点での最高傑作といっても過言ではないほど素晴らしい出来だ。酉島伝法の作風は造語を駆使しながら人ならざるものたちの世界、視点、文化を細かく描き出していく、一言でいえば「唯一無二」という他ないものだ。作でもその特徴は引き継ぎながらも、ストーリー、世界観はともに既作よりも壮大さを増し、読みながら「今までこんな感覚、文章を読んで味わったことがないな……」と思うほど特殊な感覚と興奮が呼び起こされた。 たとえば下記は作の一ページ目の文章で、奏で手と呼ばれる人たちが

    『皆勤の徒』の著者最新作にして、今年いちばんおもしろかった傑作SF長篇──『奏で手のヌフレツン』 - 基本読書
  • 【22時追記あり】「三体」が好きだった人にオススメしたいSF小説・前編

    選抜条件自然科学、技術に対する信頼がある。宇宙の広大さ・希薄さに気が遠くなる。宇宙と比べた自分の一生や人類の歴史の短さに唖然となる。人類が地質学的時間の果てにヒトならざるものに進化・退化してしまう。何らかの形でエイリアン・地球外生命体と敵対する。政治的でない。あるいは、政治は扱われるがプロットの邪魔をしない、それどころか面白くしている。または、作者の主張が強くて作者の顔がはっきりと見えることがない。 上記の条件のうち、いくつかを満たしているものを作家ごとに紹介する。 作品のオチには触れないつもりだが、途中に何が出てくるかとかそういったレベルでは作品の内容に触れる。 記憶を頼りに書いているので誤っているかも。 グレッグ・イーガン思い入れが多い。ただ、近年のイーガンの長編は自然科学の素養が無いと何を言っているかまったくわからない作品が多いので(高校どころかひどいのになると大学院レベル)、短篇集

    【22時追記あり】「三体」が好きだった人にオススメしたいSF小説・前編
  • 竹書房文庫のSFで電子書籍セールが開催しているので、おすすめを紹介する - 基本読書

    竹書房文庫から刊行の《竜のグリオール》シリーズ全作刊行を記念して、竹書房文庫の中でもSFに絞った電子書籍セールが開催されているので(13日まで)、竹書房文庫の布教ついでに紹介しようかと。竹書房はSFのイメージは持たれていないかもしれないが、近年はSF好きの編集者ががんばったおかげで竹書房文庫からばんばんSFが(翻訳SFが多いが、日SFもある)出ていて、しかもどれもおもしろいAmazon.co.jp: 竹書房文庫 SF: Kindleストア 書評家や作家といった業界関係者による投票でランキングを決める年刊ムック「SFが読みたい!」でも竹書房文庫発の作品がいくつも名を連ねるなど、竹書房は今やSFを語る上では外せない出版社の一つになっている。特徴の一つと言えるのは竹書房文庫のSFのほとんどを坂野公一がデザインしており、作品によってはかなり攻めた文庫の装幀がみられること。鮮烈なイメージを残す

    竹書房文庫のSFで電子書籍セールが開催しているので、おすすめを紹介する - 基本読書