日本人にとってオランダという国は、現在よりも江戸時代のほうが身近な存在だったのかもしれません。 医術をはじめ近代的西欧文明の多くは長崎のオランダ人を通して輸入されていたからです。 オランダに関して、最近、世界的な話題になっているのが安楽死を合法化したこととオランダ・モデルといわれるワークシェアリングにより、オランダ病といわれた大不況から脱出し、 「オランダの奇跡」をもたらしたことです。 オランダ・モデルのワークシェアリングは、バブル経済崩壊後、デフレが進行し、景気が低迷し、失業者が増加している日本にも奇跡をもたらすことができるのでしょうか。 ここでは、オランダ・モデルのワークシェアリングについて紹介してみたいと思います。 なお、適宜引用・参照させていただいた主な参考文献は、長坂寿久『オランダモデル』(日経新聞社)、熊沢誠『リストラとワークシェアリング』(岩波新書)、 asahi.comシン