だから、頭からデジタルメディアのせいだと決めつけることはない、日本固有の問題があるのではないか、と考えました。その1つの切り口として、約40%に上る返本率があった。そうか、これは問題だと。 僕らは、いいんです。100売れるものを140刷って、余りの40が捨てられようが何だろうが、印刷屋は先にしっかりお金をもらえるから。刷っちゃえば、勝ちなんだから。 お客が「売れない、自信がない」と思っても、印刷屋は儲かるから、「思い切って刷っちゃいましょうよ」となる商売だった。その方がお客も印刷代が安くなるから、「いいや、いっちゃえ」となる。 ―― 印刷業界にとっては、そのムダこそが利益の源泉だった。ムダを排除したら、業績はますます下がる。 森野 でもマクロで見れば、140刷っている出版社の体力が落ちて、数が減っている。雑誌がどんどん休刊になっている。出版社、取り次ぎ、書店と三位一体の出版業界全体で、書籍
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