日米同盟やアジア太平洋の安全保障にとって重大な意味を持つ合意ながら、岸田政権の説明も大手メディアの報道もあいまいだ(画像:Andreanicolini/PIXTA) 1月12日に行われた日米の外務・防衛の閣僚協議「2プラス2」では、日本政府が昨年末に決定した国家安全保障戦略(防衛3文書)で保有を決めた、「反撃能力」(敵基地攻撃能力)の運用に向けて協力を深めることなどが合意された。 個別の合意事項について解説する報道が充実している割に、今回の2プラス2が日米同盟やアジア太平洋の安全保障にとってどのような意味を持つのか、ニュースからは正直なところよくわからない。 一言でいえば、アメリカは今回の2プラス2で、ある目的に向けて一歩進むことに成功した。それは、台湾有事の際にはアメリカ単独ではなく日米共同で軍事介入することである。アメリカ側が特に歓迎を強調しているのが、アメリカ軍と自衛隊との一体性を強