【ロンドン=伊東和貴】米軍機密文書などを公表している内部告発サイト「ウィキリークス」(WL)が2011年のノーベル平和賞候補に挙がっているとロイター通信が2日報じた。ノルウェーの国会議員が「言論の自由と透明性の確保に最も貢献した」として、受賞者を選ぶノーベル賞委員会に推薦した。 WLは昨年来、欧米メディアと連携し、アフガニスタン、イラクでの戦争を巡る米軍機密文書や米外交公電を次々と公表。米政府は「米兵や協力者らを危険にさらす」と非難し、WL創設者のアサンジュ編集長の訴追を検討している。一方、米軍による市民殺害や独裁国家の汚職を暴いたことを評価する声もある。 平和賞の候補は、過去の受賞者や世界各国の国会議員らが2月1日までに推薦。委員会が独自の調査をして選考し、10月に受賞者を発表する。09年はオバマ米大統領、昨年は獄中の中国人民主活動家、劉暁波(リウ・シアオポー)氏が受賞した。