概要 ここでは、「セカイ系」の定義を拡張して、「シャカイ系」と「セケン系」を作り、その3つの系を比較したい。 個人・社会・世界 主人公とヒロインを中心とした小さな関係性の問題が、具体的な中間項を挟むことなく、「世界の危機」「この世の終わり」など、抽象的な大問題に直結する作品群のこと (『美少女ゲームの臨界点』、波状言論) まず最初に、以下の展開は全て、上記の定義を前提にしている。もちろん、「あくまで『新世紀エヴァンゲリオン』後の現象なので、そのように抽象的な定義はできない」という立場もありうるだろう。 上記の定義には、「小さな関係性」「具体的な中間項」「抽象的な大問題」という3つの要素がある。より具体化すれば、「個人」「社会」「世界」という3要素になるだろう。 そのうち、「具体的な中間項」(社会)が抜け落ちる作品を、セカイ系としている。それを踏まえてここでは、この定義を変形し、他の2つが抜