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ブックマーク / okemos.hatenablog.com (21)

  • アメリカ政党政治のダイナミクス:Asymmetric Politics - P.E.S.

    アメリカの二大政党、民主党と共和党の間の違いはなんなのか? 勿論、民主党はリベラルで共和党は保守なのが重要な違いなのですが、その点を除くとあたかも両政党が同じかあるいは鏡像であるかのように扱われる事がよくあります。政治経済学の伝統的な中位投票者定理などのモデルでも一次元の政治的選好、つまりイデオロギーの軸上に政党を置きますが、これなども政党は政治的ポジション以外は同じであるという仮定の上に成り立っています。 (一次元の政治的選好の例) もちろん経済学政治学のモデルにおけるそういう仮定は興味の対象以外の要素を排除する為の方便であって、真実であることは勿論、現実的であることすら意図しているわけではないのですが、そういった研究の為のモデルではない政治についての一般の言説においてもそのような対称性が仮定としてではなく、あたかも自明の事実であるかのように語られたりもします。とくにメディアにおいては

  • なぜドナルド・トランプは人気なのか? - P.E.S.

    ドナルド・トランプについてのとある記事を読みまして、下の様なブクマツイートをしました。 トランプ人気の理由は、トランプが反移民・親社会保障という、民主・共和両党の政治家が占めていないポジションを取っているからではないかという記事。特に共和党の金持ちスポンサーは親移民・反社会保障だからな。 / “The conserv…” http://t.co/T2qJSZblXU— okemos (@okemos_PES) August 28, 2015 すると私のツイートにしては珍しく非常に多いRTやお気に入りを受けましたので、その記事で書かれていたトランプの人気の理由について改めてブログで書いてみます。 アメリカの2016年大統領選はその選の投票が行われる一年以上も前の段階ですが、共和党の予備選へ向けた共和党内のレースが非常に盛り上がっています。というか、ドナルド・トランプが非常に盛り上がってます

    なぜドナルド・トランプは人気なのか? - P.E.S.
  • 政治と所得不平等 - P.E.S.

    とある論文を読んでましたら、分かりやすくて興味深い図がいくつも載っていましたのでそれらを紹介。論文はBonica, McCarty, Pool, and Rosenthal (2013) "Why Hasn't Democracy Slowed Rising Inequality?"*1、訳すると「なぜ民主主義は拡大する不平等を抑えてこなかったのか」。単純な中位投票者定理と、大抵の社会では所得の中央値は所得の平均値を下回るので有権者の過半数は平均以下の所得となる事に基づくと、民主主義においては再分配への傾向があり、これは所得不平等が高まれば高まるほど強くなるはずという公共選択論の比較的有名(?)な主張にも関わらず、民主主義国家においてここ数十年の不平等の拡大に対する再分配要求が強まらなかったのはなぜかということについての論文です。この論文の載っているジャーナルのトップ1%特集の一つで、これ

    政治と所得不平等 - P.E.S.
  • クルーグマン:中国、壁にぶつかる - P.E.S.

    またクルーグマンの翻訳です。今回はクルーグマンが中国経済の問題について書いてたので、訳してみました。クルーグマンは中国については以前から色々と批判的な事をかいてますが、中国の景気悪化について書いたのは初めてじゃないですかね? クルーグマンは90年代に東アジア金融危機が起こる前に、東アジア経済の経済成長鈍化の可能性についてのエッセイを書いた事がありましたが、今回はどうなりますかね。 誤訳・タイポ等ありましたら、コメント欄によろしくお願いします。 中国、壁にぶつかる 2013年7月18日 経済データなんてものは、その全てが奇妙なつまらなさを持ったSFの一ジャンルとみるのが良いようなものなのだが、しかし中国のデータは大抵のものよりもさらにフィクションじみている。秘密主義の政府、統制された報道、そしてこの国のとんでもないサイズを加えると、中国で実際に何が起きているのか判断するのはその他の主要国につ

    クルーグマン:中国、壁にぶつかる - P.E.S.
  • 経済学者のためのSF - P.E.S.

    なぜだか最近、SF小説お勧めリストがはてなブックマークをにぎわしてます。 読んでいてもたいして良いことはないSF名作私選十作 - 脳髄にアイスピック読んでなくてもヤバくない名作?SF小説10選 - novtan別館読んでおくと良いかも知れない名作SF小説8選 - あざなえるなわのごとし読んでないとヤバイ(?)ってレベルの名作SF小説10選 - デマこいてんじゃねえ! なぜ??とか思っていたら、これがシンクロニシティというやつなのかクルーグマンがノア・スミス氏のブログポストに影響されて、経済学者のためのSF小説をいくつか紹介してました。なのでそれを翻訳、ではなくてそもそものノア・スミス氏の方のポストを訳してみました。 経済学者のためのSF ノア・オピニオン 2013年5月11日 Diane Coyleが「経済学者のための古典作品」と題したブログポストを挙げたところ、ツイッターで誰かが私に「経

    経済学者のためのSF - P.E.S.
    nagaichi
    nagaichi 2013/05/13
  • ポール・クルーグマン: あの賃金を引き上げろ - P.E.S.

    hamachanさんがこのブログポストで取り上げている、クルーグマンの最低賃金についての新聞コラムの翻訳です。 追記:コメント欄でのoptical_frogさんの意見を参考に、といいますかopical訳の方が良かったのでのそのままいただきました(汗)。 あの賃金を引き上ろ ポール・クルーグマン 2013年2月17日 オバマ大統領はその一般教書演説のなかで多くの良い提案を述べている。残念ながらそのほとんどは予算の支出を必要とするので、下院を共和党がコントロールしている以上、それらが実現するとは考えにくい。 しかし、とある重要な提案については予算の支出が必要ない。最低賃金の7.25ドルから9ドルへの引き上げと、今後のインフレーションに合わせた上昇という大統領の提案だ。さて、となると問わなければならないのは、これは良い政策だろうかということだ。そしてその答えは、ちょっと驚きかもしれないが、明らか

    ポール・クルーグマン: あの賃金を引き上げろ - P.E.S.
  • オバマ・リアラインメント by ロス・ドーサット - P.E.S.

    2012年のアメリカ大統領選が終わりましたね。結果は事前に予想されていた通り、オバマの勝利となりました。New York Timesによると、日時間の11月8日午前10時時点で、オバマの獲得した選挙人が303人、ラムニーが獲得した選挙人が206人、そしてフロリダの当落がまだ確定していないため未定の選挙人が29人となっています。ただフロリダもオバマが僅差でリードしていますのでこの29人もオバマに行くのじゃないでしょうか*1。 ちょっと呆れたのは選挙前、「接戦」という報道が多かったこと。まあ得票数についてはせいぜい数%ポイント差と事前から見られてましたが、しかしオバマ勝利の可能性高しは様々な統計予測で言われていたことでしたし、選挙は一票でも票が多いほうが勝ち*2ですから、僅差ではあってもそれが維持されているなら、そっちが勝つわけなんですが。 まあ、とにかくオバマが予想通りに勝ち、これからは共

    オバマ・リアラインメント by ロス・ドーサット - P.E.S.
    nagaichi
    nagaichi 2012/11/08
    これから特にヒスパニック系の人口が増えるからねえ。今のままじゃ共和党はもう勝てないんじゃない?
  • はっきり言っちゃいましょう、問題は共和党だって! - P.E.S.

    中道のシンクタンク、ブルッキングス研究所のトーマス・マン(Thomas Mann)と、保守派シンクタンクのAmerican Enterprise Instituteのノーマン・オーンスティンが書いたIt's Worse Than It Looksがワシントンで話題になっているそうです。このは、今のアメリカ政治の問題は共和党にあるという事を主張したで、詳細に述べられているという事を置いておくと、その内容自体は知っている人はとっくに知っていることですが、重要なことは保守派のシンクタンクメンバーも含めた著名な議会研究者がその事をおおっぴらに認めたという事かなと。いうならば、これまで誰も見ないですませてきたキッチンシンクの蓋をあけて見たような... 後もう一つは、共和党の過激な右傾化を見ないことにしてきたメディアの責任を追求している点です。その為なのか話題になっている割には、政治の販促の為

    はっきり言っちゃいましょう、問題は共和党だって! - P.E.S.
  • ポール・クルーグマン:経済学者にしてSFファン - P.E.S.

    久しぶりにクルーグマンの記事を翻訳しました。クルーグマンのネット上での翻訳はoptical Frogさん等々、うまい方が何人も訳されているので俺がやる意味はないと思っていたのですが、今回のは(ちょっとだけ)SF絡みなのでやっておくことにしました(そして短かったし)。元記事はボストン・グローブ紙の書籍セクションの記事で、クルーグマンが新著の販促の為にやってきた際のインタビューのようです*1。ただ最後のところとか、ちょっと好きの為のものとしては悲しいこととなってますが笑 あと、クルーグマンとアシモフの関係については、ネット上でのクルーグマンの翻訳をよく読む人には有名とは思いますが、もしご存じない方がいらっしゃったら、オンライン上のクルーグマン翻訳の元締め*2である山形さん訳のこちらを御覧ください。 追記:コメント欄でAさんからLessingの名前を間違って「レッシグ」にしているという指摘を頂

    ポール・クルーグマン:経済学者にしてSFファン - P.E.S.
    nagaichi
    nagaichi 2012/05/09
    ファウンデーションから経済学者へか。現実はミュータントだらけだぜ。
  • 我はアシモフ 54. ボストン大学医学校 - P.E.S.

    アシモフの"I.Asimov"から翻訳です。今回はアシモフが勤め始めたボストン大学医学校について。人間関係と、アシモフがダメ研究者だったという話です。 もし誤訳・タイポなどがあれば、いつものようにコメント欄にお願いします。 追記:ssuguruさんから指摘を受けましたので、第六段落の最初の文章を一部訂正しました。 54. ボストン大学医学校 ボストンに移るということは、新しい友達と知人を作るということを意味していた。 デパートメント*1の長であるバーンハム・ウォーカー(Burnham Walker)は、私がやってきた時、49歳だった。彼は物静かなあまりコミュニケートをとらないニューイングランド人で、非常に聡明、そして、その落ち着いたやり方で私の騒がしさを気にしていないように思われた。私は彼のことを気にいったし、彼が私のこの医学校での生活を耐えられるものにしてくれたことを認めておかなければな

    我はアシモフ 54. ボストン大学医学校 - P.E.S.
    nagaichi
    nagaichi 2011/08/22
    「研究における完全な失敗は、講義のうまさ故に私を全然悩ませなかった。」
  • 元奴隷から奴隷所有者への手紙 - P.E.S.

    (最初の文章は色々と情報が欠落していたので、一部修正と追加をしました) BoingBoingで1865年8月22日付けのニューヨークデイリートリビューンに掲載された元奴隷ジョーダン・アンダーソンからかつての奴隷所有者P・H・アンダーソンへの手紙の文章がアップされていました。詳しい事は判りませんが、どうも南北戦争中に自由の身になり南部のテネシーから北部のオハイオへ逃げた元奴隷の夫婦のもとへ、戦後、かつての所有者から戻って来いという手紙が届いたようで、新聞に掲載された手紙はそれへの返信という事です。特別な美文ではなく、別に歴史的価値があるわけでもないですが、読んでみて訳すことにしました。卑屈にならずとも良く、人に対等な要求ができる独立した自由人という事は素晴らしいことだと思いましたから。 (なお、原文は19世紀後半のものなので、正直一部誤訳などがあるかもしれません。何かありましたら、コメント欄

    元奴隷から奴隷所有者への手紙 - P.E.S.
  • ■ - P.E.S.

    BoingBoing掲載のテッド・チャン・インタビューの、「族長の初夏」さんが翻訳された後の部分の翻訳です。主に彼の作品におけるAIについての話ですが、最後はAIではない異知性間についての話しになります(ってのは誤解させる書き方ですが、こう言ったほうがSF的にカッコいいかな、と。) あなたの物語のAI達はバーチャルの体を持っていますね。意識が現れるのに、身体を持つ事はどれくらい重要なんでしょうか?「現実」の物理的な体とバーチャルの体の間には違いがあるんでしょうか? 多くの研究者達が、AIは体を持ち、位置づけられる必要があると考えています。つまり、なんらかの物理的な身体をもち、なんらかの物理的な環境の中に存在しなければならない、ということです。その基的な考えは、我々は行動から学ぶものだ、という事です。世界についての我々の理解は自分達の体を動かすこと、押し合いへしあいすることからやってくるの

    ■ - P.E.S.
    nagaichi
    nagaichi 2010/07/31
  • テッド・チャン・インタビュー 前編 - P.E.S.

    ブログ「族長の初夏」さんがBoingBoingに載ったテッド・チャンのインタビューの一部を訳されてました。お、これはよい!と思い、残りの部分を訳することにしたんですが、そうするとまぁ...インタビュアーの方は全然知らないのですが、ニューエイジ(?)でも入っている人なんでしょうか?インタビュアーの説明には「園芸家」とありますが、果たしてどんなの植えてンだろうという感じです。ただそのおかげで、たんにSF関係者によるインタビューだったらちょっとないような、SF者って科学に関しては保守的なんですよ、という線引きに頑張るテッド・チャンのインタビューになってます。 なお、これは「族長の初夏」さんの訳の直前の段落までの翻訳です。続きは「族長の初夏」さんのブログにてお読みください。その後の未訳部分は後編として近日中に訳します。 テッド・チャン 執筆について  アヴィ・ソロモン 2010年7月22日 アヴィ

    テッド・チャン・インタビュー 前編 - P.E.S.
    nagaichi
    nagaichi 2010/07/29
  • クルーグマン:最低賃金引下げは雇用を増やすか? - P.E.S.

    アメリカでは(日にもありますが)、失業対策として最低賃金を引き下げろ、という声が高まっているそうです。それにたいしてクルーグマンが反論のブログエントリーを書きました。 一読いただければわかるように、全般的な賃金カットの問題はわかっても、これだけでは最低賃金カットの影響については今ひとつクリアでないんですよね。結局最低賃金カットの影響を受けるのは労働者の一部だけなので、エントリー内の議論がそのまま適用できるわけではない。ただ俺の乏しい知識でも、最低賃金のカットが最低賃金労働者の雇用を増やす、あるいは上昇が雇用を減らす、というのは実証的には確かめられていないことですが(しばらく前にNPRの経済番組に出演したシカゴ大学の教授さんが、最低賃金引き上げの効果について尋ねられて、非常にあいまいな返答をされてました。シカゴの教授としては最低賃金引き上げは雇用を減らすといいたいが、そんなクリアな実証結果

    クルーグマン:最低賃金引下げは雇用を増やすか? - P.E.S.
  • クライメートゲート:あなたは何を信じる事を選ぶのか? - P.E.S.

    池田先生がまたなんか小躍りしてられますなぁ、と思っていたらコロンビア大学の統計と政治学教授アンドリュー・ゲルマンのブログで物理学者のPhilという方(プロフがなくて、詳しい事はわかりません)がクライメートゲートへの感想を書いてられました。タイミングも良かったし、書いていることも同意できるので訳してみました。で、気候変動についての文章を訳してはいるんですが、人為的気候変動の問題について深い興味があると言うわけではありません。それ関係の学界が人為的気候変動が起こっているということでまとまっているのなら、専門家ではない人間としてはそう考えるのが妥当なんだろう、というぐらいです。実はこの問題についての個人的な興味は、その気候変動の問題そのものよりも、専門家でもないのに学界での主流派は間違っている、間違っているはずだ、と断言できる人たちの方に興味があります。なぜ彼らはそう信じるのか?それ関係について

    クライメートゲート:あなたは何を信じる事を選ぶのか? - P.E.S.
  • クルーグマン:金融取引課税 - P.E.S.

    えー、またクルーグマンのコラムの翻訳です。またしばらく時間の余裕ができそうですので、当分、SFと経済関係の翻訳を交互にやっていこうと思います。もっとも経済関係といっても、クルーグマンのコラムとかのそんなに専門的ではない、訳しやつものになりますが。今回のクルーグマンのコラムのトピックはトービン税です。グーグルでニュース検索をすると、ヨーロッパの方でもりあがっているようですね。このコラムではクルーグマンの政治的スタンス(ウォール街への強い批判的な立場、オバマ政権の中道志向への批判)がよく出てると思います。それから90年代中に自身が反グローバリズム批判を行っていた過去も、ちょっと浮かんでますねぇ。 投機課税 ポール・クルーグマン 2009年11月26日 金融投機を抑えるために、課税を行うべきだろうか?べきだ、と世界の2大金融中心地の一つ、ロンドンのシティを監督する英国政府高官は述べている。その他

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  • 我はアシモフ:24.ロバート・アンスン・ハインライン - P.E.S.

    こんばんわ。水をかけたらマザーボードが壊れたThinkpad X40のLCDと、安く売られていたX41のマザーを組み合わせて、指紋読み取りセンサーがついているのにLCD下にはX40と刻まれているMy Thinkpad X40.5を最近作ったOkemosです。CPUはどっちもPenMの1.5なんですが、やはりなんとなく元のX40 よりX40.5の方が挙動が早い気がするなぁ。 さて、クラークについてのセクションの翻訳以来4ヶ月もたってますが、久しぶりの「我はアシモフ」の翻訳です。正直な話、経済関係のクルーグマンの翻訳などと比べると、「我はアシモフ」の翻訳はぜんぜん反応がありませんが*1、あれで翻訳がストップするとまるで俺がクラーク好きのように一部の人に捉えられかねない事が気になって夜も寝れませんので、誰も求めてないかもしれませんがハインラインについてのセクションを訳しておきます。実はSF界のビ

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    nagaichi 2009/11/23
  • 14.サイエンス・フィクション - P.E.S.

    1992年に亡くなったアイザック・アシモフの最後の自伝的エッセイ、"I.Asimov: A Memoir" (1994)の第14セクション「サイエンス・フィクション」の翻訳です。 この前の「パルプフィクション」の続き、「サイエンス・フィクション」です。が、あんまりSFの話をせずに、パルプフィクションから脱線して現代社会(1990年ごろ)の問題へと。気持ちはわかるけど、ちょっと残念。まあとにかく、ここのところアシモフ自身の話から少しばかり離れてますが、また次のセクションからもうちょっとプライベートな話へと、そしてアシモフの not so 神童時代へと... 14. サイエンス・フィクション パルプフィクションのジャンルの一つが、「サイエンス・フィクション」であった--もっとも小さくて、一番下に見られていたジャンルだ。これはアメージング・ストーリーズという形でパルプフィクションの世界に登場した

    14.サイエンス・フィクション - P.E.S.
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    nagaichi 2009/05/07
  • クルーグマン:日本再考 - P.E.S.

    久しぶりのクルーグマン翻訳。何しろ日についての、ある意味ポジティブな文章なので訳しときました。ある意味、ですけどね。クルーグマンはオバマの経済対策をtoo small, too lateと批判してますので、そこら辺の苛立ちもあるんだろうな、とは思います。 日再考 ポール・クルーグマン 2009年3月9日 十年かそれ以上に渡り、日の失われた10年は現代マクロ経済学にとってのお化けであった。経済学者は、Xをしてはいけない、あるいはYをしなければいけない、さもないと日になってしまうぞ、という警告を繰り返し、そして政策決定者は、まごつき彷徨っては厳しい決定を下す事を避けてきた日の政策決定者達と自分たちが違うのだと、自分達をあらかじめ褒め称えてきた。 さて、これを言うのは私だけではないことは間違いない。日はもうそんなに悪くはみえないのだ。 たとえば、日の政策の有名なのろくささ−銀行部門

    クルーグマン:日本再考 - P.E.S.
  • クルーグマン:恒星系間貿易の理論 - P.E.S.

    このブログのタイトルは、政治(Politics)、経済学(Economics)、そしてSF(Science Fiction)という、おれの興味のある分野のそれぞれの頭文字から取ってるのですが、残念ながらプロフィールにも書いたように、これまでSFについて書くことはあまりありませんでした。それなのに、ついに経済学SFタグを同時に使える日が来ようとは!クルーグマン、ありがとう! というわけで、またまたクルーグマンの論文、それも彼の専門の貿易分野についてのものです。かなり前から訳そう訳そうと思っていながらぐずぐずしていたのですが、もうそろそろ忙しくなりそうなのでその前に訳してすっきりしておくことにしました。そもそもこれを訳そうと思ったのはこれが国際貿易ではなくて恒星系間、つまり異なる太陽系間での貿易についての論文だからです。この手のものではアシモフのチオチモリンが有名ですが、論文の形式についてだ

    クルーグマン:恒星系間貿易の理論 - P.E.S.
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    nagaichi 2009/01/08