「クライムウエア(犯罪目的で使用されるソフトウエア)」。米国のセキュリティ業界では,この言葉がすっかり定着したようです。記者は2月上旬に米国サンフランシスコで開催された「RSA Conference 2007」に参加して,セキュリティ対策の焦点が「防犯」に移っていることを実感しました。 クライムウエアとは,「ウイルス」や「ワーム」,「トロイの木馬」,「ボット(ボットネット)」などの総称です。「愉快犯」が対象を選ばずウイルスやワームを撒き散らしたのは,もはや過去の話。最近は,国境をまたいで活動する犯罪組織が,クレジット・カード番号を狙ってユーザーのパソコンにトロイの木馬をインストールしたり,フィッシング・メールをばらまくためにボットネットを運用したりしているのが現状です。「マルウエア(悪意のあるソフトウエア)」よりも,実態を適切に表す言葉として「クライムウエア」が生まれたようです。 RSA