来春に営業運転が始まるJR上野駅と東京駅を結ぶわずか3・8キロの新線に、首都圏の自治体の注目が集まっている。JR東北縦貫線で愛称は「上野東京ライン」、7月下旬には試運転も始まった。東北縦貫線が開通すると、上野駅が終点だった常磐線や東北(宇都宮)線、高崎線の3線が東海道線に乗り入れられるようになり、上野―東京間の通勤時の混雑緩和につながるほか、沿線の自治体からの利便性が格段に高まるとみられている。 東北縦貫線は2008年5月の着工で総工費は約400億円。秋葉原―神田間は、既設の新幹線高架橋の上に新線を乗せるもので、終電から始発までの短時間に工事が続けられた。最も高い地点は地上から約20メートルという。 00年に発表された運輸政策審議会(現交通政策審議会)の答申で15年までに整備するべき路線として位置づけられた。この区間には現在山手線・京浜東北線が走っているが、その混雑率は着工前の06年は21