オデュッセウスがイタケの町につく前の最後の冒険の中心人物。 パイアケス人の国の王女、俊足の空想的な乙女で、その美しさは多くの求婚者をその島に引きつけていた。彼らの多くは美男でみな勇敢な男たちだったが、ナウシカはその求婚を全部断った。彼女は自分と同じように頭の回転が早く、普通の人間が見逃すようなことにも、自分と同様の反応をする男を望んでいたのだった。ナウシカは、まだ結婚するには若過ぎると父親に説得させ、海岸を散歩したり、海で泳いだり、竪琴をひいたり、自作の歌を歌ったりして、幸せに島で暮らし続けた。 ある時、彼女は海岸で侍女たちといっしょに、皮のボールを投げて遊んでいた。するとボールを追って走っていった侍女たちの一人が、悲鳴をあげてあとずさりした。血まみれの裸の男が岩の陰からはい出してきたのだった。それはオデュッセウスで、打ちのめされ、半殺しの状態で、岩だらけの海岸に打ち上げられ気を失って