【モスクワ=小野田雄一】ウクライナ東部で続く同国と親ロシア派武装勢力との紛争の緊張が再び高まっている。欧州安全保障協力機構(OSCE)によると、双方の砲撃などの回数は4月3日、最近の平均の10倍に跳ね上がった。親露派を支援するロシアは国境地帯に軍を移動し、紛争の再燃はウクライナの破壊につながると警告。一方、バイデン米政権はウクライナ支援を確約するなど、両紛争当事者の後ろ盾である米露両国の牽制(けんせい)合戦も起きている。 ロシアによるウクライナ南部クリミア半島併合をめぐる東部紛争は2014年の勃発以降、1万3千人以上が死亡したとされる。現在は公式には停戦状態とされているが、ウクライナと親露派の双方が相手側による攻撃など停戦違反を継続的に報告してきた。紛争解決に向けた協議もロシアとウクライナの主張対立などから停滞している。 停戦を監視しているOSCEの報告によると、4月2日までの1週間、1カ