言論に対する統制を強めているロシアで売られている、架空の独裁国家を舞台に描かれた漫画が、日本でも出版されて話題となっている。作品はどのように生まれたのか、ロシア人作者を取材した。 ■「サバキスタン」とは…「犬の国」 ロシアによるウクライナ侵攻開始からおよそ1年8カ月。収束の兆しが見えないなか、ロシアでは政府への批判などに対する言論統制が続いている。 そのロシアで、自費出版ながら異例のセールスを記録する漫画が今年、日本で出版された。タイトルは「サバキスタン」。ロシア語で「犬の国」を意味する架空の独裁国家が舞台で、登場人物のほとんどが犬だ。 漫画から:「同志相棒は、我々を輝かしい未来へといざなってくださいました」 「同志相棒」と呼ばれる独裁者が君臨する架空の国のおよそ50年にわたる興亡を3巻にわたって描いたこの作品。革命や反対派の弾圧、プロパガンダや歴史の改変などが描かれ、旧ソ連やロシアの現在