大阪市に関する「市の解体と5区の設置」を問う住民投票は否決に終わりました。橋下徹市長は政界引退を表明し、同時に江田憲司・維新の党共同代表も辞任するという声明を出しています。これは、大阪の府市合併論が行き詰まっただけでなく、「維新」という政治勢力の行き詰まりでもあります。 私は「維新」、特に「大阪維新」に関しては、大阪以外の地方の活性化に応用できる点が少ないことや、大阪の実体経済成長への計画が具体的でないことから、積極的な支持はして来ませんでした。ですから、今回の「行き詰まり」に関して大きな感慨はありません。 ですが、1つだけ気になることがあります。それは「維新」とは「小さな政府論」だったということです。 日本には「右も左も大きな政府」という政治風土があります。まずリベラルな立場には福祉の充実や再分配による格差の是正など「大きな政府論」が根本にありますが、これは世界各国ほぼ共通の現象だと思い