「リベラルが本気で勝ちにいくのなら、選挙の争点は憲法でも原発でもパリテでもなく、ゼニカネ(銭金)の話に絞るべきです」と語る岡田憲治氏 特定秘密保護法、安保法制に共謀罪法の成立。集団的自衛権に関する解釈改憲。森友・加計(かけ)学園問題と公文書偽造問題。などなど第2次安倍政権が発足して以来、その政策はさまざまな議論を呼び、また重大な疑惑も指摘されながら、国政選挙では大敗し続ける「野党」。 これほどに「リベラル」が有権者の心をつかみ一矢報いることができない理由はどこにあるのか? 新著『なぜリベラルは敗け続けるのか』(集英社インターナショナル)で、自戒と怒りを込めて直言する政治学者の岡田憲治氏に話を聞いた。 * * * ──本書の帯に「私は本書執筆で『友』を喪(うしな)う覚悟を決めた」とあります。岡田さんがこの本で「喪う」かもしれない「友」とはどんな人たちですか? 岡田 例えば、「脱原発は今すぐや