【ワシントン=金杉貴雄】米大統領選は事前の世論調査の通り、民主党のバイデン次期大統領の勝利が確定した。しかし、共和党のトランプ大統領との差は予想より小さく、4年前の前回選挙で大きく外れた調査精度の課題は残ったまま。世論調査と選挙結果が食い違う背景には、ひそかにトランプ氏を支持する「隠れトランプ」の存在だけでなく、共和党支持者にメディア不信が広がっていることが指摘されている。 政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によると、大統領選の世論調査でバイデン氏は共和党のトランプ大統領に、全米平均で4~10ポイントで一貫してリードし、投票日直前でも7ポイント差あった。結果はバイデン氏が全米の総得票で4.5ポイント差で上回ったが、世論調査よりは接戦だった。 しかも大統領選の勝敗は全米の総得票ではなく、各州ごとの結果で決まる。前回選挙では、民主党ヒラリー・クリントン氏はトランプ氏を総得票で2.1