ITは社会や生活の変革を進め、ITエンジニアは正解がないシステム作りが求められる――。2016年から加速する日本国内のIT関連の動きをまとめるとこうなる。 近年、ITを活用する場が、企業内の業務効率化から、企業外部に向いたサービスや新事業へと大きくシフトしている。スマートフォンや近接無線通信技術を使って顧客に直接マーケティング活動を行うオムニチャネル(O2O)などはその代表格だ。O2Oだけでなく、オンラインを通じた各種サービスが続々と立ち上がってきている。 2016年は、こうした動きの延長線として、社会や個人の生活に広がる。ウェアラブルやセンサー、無線といった技術の利用が進んでいくだろう。例えば、日経SYSTEMSで昨年取り上げたものでは、NTTが開発した、心電波形を取得できる機能素材「hitoe」(写真1)が挙げられる。スマートフォン経由で無線通信を使い、データを取得する。さまざまな応用