ロボットは幾何級数的に縮小を繰り返し、赤血球ほどの大きさになり、ヒトの体内で機能を発揮する。人工知能がヒトのインテリジェンスを追い超し、我々は体内のロボット経由でアクセスする。つまり、近未来の人類は、自分の頭脳とクラウド上の人工知能を兼ね備えたハイブリッドになる──。 生物学的な頭脳と非生物学的な人工知能 ロボティックスのカンファレンス「RoboBusiness」で、未来学者Ray Kurzweilはこう語った(上の写真)。ロボットと生物学と人工知能についての基調講演だが、SF映画のように余りにも現実と乖離した内容に感じられた。 しかし実際、この主張の裏には、Kurzweilのテクノロジーに関する深い理解がある。 Kurzweilの主張をまとめると、次のようになる。テクノロジーは幾何級数的に進化する。しかし、ヒトは生物で、その進化は緩慢である。その結果、人工知能がヒトのインテリジェンスを追
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