奴隷制度の歴史-2 Ⅱ.古代の奴隷制度 戦いに敗れ捕虜となった者が、生命だけは助けられて苦役につかせられる。これが古い時代における奴隷の起源のもっとも重要なものである。 [古代バビロニアの奴隷制度] 今から4千年前、バビロン第一王朝が成立した。その第六代の王が「正義の王」ハムラビである。この王は、「強き者が弱き者を圧迫せぬよう、悩むある者に光を与えるよう」、法典を制定した。これこそ、「目には目を、歯には歯を」で有名なハムラビ法典である。 【ハムラビ法典における奴隷】 ハムラビ法では奴隷のあつかいは決して「目には目を」ではない。医者への謝礼についても、刑罰についても、自由民とは全く違う扱いであった。奴隷は逃亡すれば 死刑、主人に対する反抗的言葉によってたちまち耳を削がれた。しかし一方、バビロニアの奴隷たちは売買・契約の主体となり、結婚することが出来た。 ハムラビ法には無際限な奴隷化の進展を抑