前々回と前回は、医療ICTの二本柱を紹介しました。今回は医療ICT全般のセキュリティ対策の課題を見ていきたいと思います。 扱っている情報の重さ 医療で扱われる情報は、そのほかの分野に比べても重要度が高くなります。これは情報が流出した場合の影響が大きいというだけでなく、情報が失われた、あるいは改ざんされた場合でも同様です。たとえば、オンライン通販の購入記録が失われたり改ざんされたとしても、人が死ぬことはまずありません。ですが、電子カルテの記録が失われたり改ざんされた場合は、その人の命にかかわる可能性も考えられます。 診療情報の流出や破損・改ざんを防ぐためにもマルウェアの対策は必須です。その際には、既知のマルウェアへの高い検出力だけでなく、未知のマルウェアへの対応能力、また通常業務の支障にならないようなリアルタイムスキャンの高いパフォーマンスも求められます。 医療業務に使用するPCで業務の動作
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