日本政府は、1993(平成5)年の河野談話「発表までに政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見当たらなかった」と答弁しています。ここで注意しておきたいのは、強制連行は無かったではなく『93年までの政府調査』で「強制連行を『直接示す』『記述』」が発見できなかったと答弁していることです。そしてその後の93年以降、日本が当時支配した地域の軍や各部隊単位で暴力や脅迫を用いて女性を無理やり連れて行くような「強制連行」をいくつも行っていたことは報告されています。 1994年にオランダ政府が公表した『日本占領下蘭領東インドにおけるオランダ人女性に対する強制売春に関するオランダ政府所蔵文書調査報告書』と題する公文書には、インドネシアのオランダ人抑留所から強制連行された女性たちが慰安所で性行為を強制されたことが報告されています(詳しくは後述『4. 強制連行などの証拠
ま、こんなもんでしょ……。 土曜日にやっていた「テレビ朝日が伝えた伝説のスポーツ名勝負」は基本的にはとてもおもしろかった。近鉄対ロッテにおけるジョークすれすれの神がかった大試合。リーグ優勝がかかった7時間を超えるダブルヘッダー。まるでマンガ「アストロ球団」のよう。これは泣けた。 しかしアリ対猪木のあのスタンスはどうか。いわゆるがんじがらめのルールのなかで懸命に真剣勝負をやった猪木。この猪木ベビーフェイス説に乗っ取った物語が大いに不満だった。そのあたりは大傑作「1976年のアントニオ猪木」が詳しい。 アリという超スーパースターに無理難題をつきつけられる猪木という物語。それがのちに猪木側がこしらえたストーリーなのは格闘ファンの間で有名だ。猪木は超エゴイストの人でなしであり、しかし過去のあらゆるカリスマ政治家や宗教家と同じくらいの天才アジテーターで、偉大な肉体表現者でもあった。そして関わった人間
沖縄戦での集団自決の教科書記載をめぐる問題は、従軍慰安婦問題同様、大きな論争を呼びそうである。 今回、沖縄で2~3万人集めたデモと、それに反対する層との間ではひとつだけメタ合意が発生している。それは「真実(史実)とは何か?」という問題設定をしていることである。 今回は「(文章化された)記録(=史料)はないが、当事者の証言はある」という事態だが、このとき「記録がないから事実はない」とするか、「証言はあるから事実もある」とするか、という対立が生じている。「史実(=真実)」をめぐる争いとは、「客観的事実判断」を基準としそれを採用するフェイズにおいて生じる。 しかしながら、「客観的事実判断」は常に価値判断から自由ではない。「A」と「B」という「客観的事実」が“あった”としても、「A」を描写し、「B」を描写しない時点で「価値判断」を採用している。誰もが納得できる「客観的事実判断」などはありえない。
「ぷるにえブックマーク」の管理人、ぷるにえ氏(id:tokataki)が、2002年10月下旬から使い始めたのが始まり。 11月1日 ●「セカイ系」のまとめ ・ぷるにえが一人で勝手に使ってる言葉で、大した意味はない。 ・エヴァっぽい(=一人語りの激しい)作品に対して、わずかな揶揄を込めつつ用いる ・これらの作品は特徴として、たかだか語り手自身の了見を「世界」という誇大な言葉で表したがる傾向があり、そこから「セカイ系」という名称になった インターネット上で初めてこの言葉を使用したのは、ぷるにえ氏と交流のあった「しゅうかいどう」管理人、しゅうかいどう氏であり、10月30日のことであるとされる*1。 10月30日(水) 今日の検索ワード : ゴールドマッスル 同人誌 (1件のページが見つかりました ←つまりうちだけ) 昨日の夜は、西尾維新をテーマにして 「セカイ系とは何か」 の講義を受けました。
教育前半は蛇足。本題は一番最後。前回の君が代日の丸炎上エントリの続編。 id:daicnidaicniさんという人が、しつこく「指導要領に書いてあるから、公立校教師は君が代歌うとき起立しなきゃいけないんじゃないですか?」と聞いてきた。daicnidaicni「教師が信じた「思想信条」を教え込む(=押し付ける)のが、教師の仕事」と書いていらっしゃいますが、これって、指導要領に書いてあることを教え込むのが、(公立)教師の仕事ではないですか? つまり、教師には指導要領に沿った教え方をする義務があるのではないですか?個人差はあると思いますけど。そして、指導要領には「入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする」といったような記載がありませんか?一字一句はあってないかもしれませんけど。 そうすると、君が代不起立問題における教師の方にも、
http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20090615/p1 http://d.hatena.ne.jp/sk-44/20090615/1245056910 http://d.hatena.ne.jp/tikani_nemuru_M/20090615/1244992661 http://d.hatena.ne.jp/furukatsu/20090614/1245000807 http://d.hatena.ne.jp/y_arim/20090614/1245018582 http://d.hatena.ne.jp/NaokiTakahashi/ http://d.hatena.ne.jp/Lobotomy/20090614/p1 http://d.hatena.ne.jp/tikani_nemuru_M/20090529/1243539743 この辺を読んで。
豚インフルエンザについて BBC News の投書欄が怖すぎる件について - Rails で行こう! メキシコで始まった人から人へ伝染する豚インフルエンザ。メキシコ政府の公式発表は抑制が効いているが、BBC News の投書欄がなかなかすごいことになっていて驚いた。 このBBCの記事って、ウィルスがメキシコを中心に広がった結果、「みんなが疑心暗鬼になっている」混沌とした状況を紹介するために、読者からの投書を載せてるんじゃないですか? とおりすがり 2009/04/27 19:43 本当にメキシコ現地からの投書なんでしょうか? 愉快犯が出している可能性はありませんか。 elm200 2009/04/27 20:02 はい、その可能性は十分あります。BBC News がどのように投書者の立場の裏を取っているかはわかりません。だた、ソースのページの冒頭に "Read a selection of
id:mojimoji氏のエントリに端を発したこの一連の議論を見ていて、最後に、ボクが感じたことを書き留めておこう。 議論の流れに関してはid:y_arim氏の秀逸なまとめはてなダイアリーで確認できる。 id:y_arim氏が的確に要約されたように、id:mojimoji氏とid:fujipon氏の間で繰り広げられているやりとりのすれ違いは、なるほどそれぞれが主題化している問題のレイヤーが違う、ということに起因するのだろう。 そして今回の議論のメインストリームは、きっとそのあたりにあるんだろう。 しかしながら、ボクがhttp://d.hatena.ne.jp/icchan0000/20090126/p1でid:fujipon氏に絡んでいった理由というのは、そこにはない。 id:bassai718 村上春樹, 文学, 政治 興味深いエピソード。文学者が政治的なイシューに巻き込まれるのは悲しい
「和人」だか何だか知らないが - 胡散臭さがなんかいい民族など存在しない。ヒトはヒトなのである。usankusa 2009/01/15 01:04 コメントありがとうございます。でも「民族」概念そのものがフィクションですよね?所詮フィクションである民族概念に拘ることでかえって問題の解決を困難にしているような気がしてならないのです。こんにち、「和人」は単一の言語、単一の文化を持つ集団であると言えるのでしょうか。他の民族もまた然り。少数者がその存続のために民族概念を持ち出すならまだしも、少なくとも多数の側が「和人」(やまとんちゅ、なんてのもそう)などと自分たちを規定することは、無邪気だな、本当に解決する気あるのかな、と私には思えてしまうのです。 ぼくは何度も言うように構築主義者である。つまり,民族の永続性というようなものを信じていない。ethnic groupとしてはともかく,nationとし
英語, 言語無性に書きたくなったから勝手に書くシリーズ第二弾。id:t-hirosakaさんから「英語帝国主義」関連で質問を受けた関係で日頃の思い(の一部)をまとめてみたくなった。 ★ 私は「英語帝国主義」というコトバ自体が気に入らない、むしろ「言語帝国主義」のほうがいい「英語帝国主義」というコトバは、なんでなのか知らないけれど、独特のコノテーションを持っている。たとえば...「英会話に精をだしてる子女はみっともない」「英米カブレってダサい」「不必要に英語つかいまくって、ルー大柴みたいwww」このあたりは「英語崇拝」に関するウィキペディアの記事を見ればわかるだろう。こうした「英語帝国主義」批判の根底には、結局のところ、「感情的にキモい」という程度の根拠しかない。私は端的に「ほっとけ!」と思う。「お前、他人様のことばづかいに指図できるなんて、どんだけ偉いんだよ!」とも思う。「英語帝国主義」を
メディア, 読書, 言語van Dijk, T. A. (2006). 「談話に見られる人種差別の否認」(山下仁・野呂香代子訳) 植田晃次・山下仁編著『「共生」の内実―批判的社会言語学からの問いかけ』(p.p. 187-232.)(Keyword: クリティカル談話分析、社会言語学、人種差別) 【要旨】人種差別的な言説は、あからさまな形をもって出現するわけではない。むしろ《人種差別主義者というレッテルを貼られるということは損だ》という常識が共有されている現代においては、人種差別的な言説はより巧妙に潜行した形をとって言い表される。そのうちのひとつに「否認」―「私は黒人に対して何の偏見もない。しかし......」というように自身の差別的態度をあらかじめ否定しておくストラテジーがある。 van Dijk は様々な民族問題や人種差別に関する談話(ディスコース)―新聞記事や政治家の発言など―を紹介し
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く