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ブックマーク / honz.jp (36)

  • 最後の魔境へようこそ! ”ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活” - HONZ

    かつては釜ヶ崎とよばれ、いまは、あいりん地区とよばれるドヤ街が大阪・西成にある。 その中心にある三角公園から北東方向を撮影したのが表紙の写真だ。右奥にひときわ高くそびえているのが地上300メートル、日一の高さを誇るビル「あべのハルカス」。左側に壁のように見えるが大阪市立大学医学部附属病院、そのすぐ向こう側は大阪市立天王寺動物園である。 土地勘のない人にもわかってもらえるだろう。あいりん地区は多くの市民が憩う場所から目と鼻の先にある街だ。しかし、大阪市民の多くは、その名を知っていても、足を踏み入れたことはないはずだ。わたしもその一人である。このを読めばわかる、ここは大阪の魔境なのだ。 東京でいえば山谷にあたるのだろうか。しかし、筑波大学を7年かけて卒業し、就職しそこねたライター志望の國友クンは、東京からわざわざ西成へ取材に遣わされたのだ。このような場所はもう西成にしか残っていないのかもし

    最後の魔境へようこそ! ”ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活” - HONZ
  • 『物流は世界史をどう変えたのか』物流が国家や歴史を変えた? - HONZ

    2017年3月、英エコノミスト誌は「脅威のアマゾン帝国」という特集を組んだ。その冒頭で、今後10年以内に売上高は50兆円に達するだろうと予測している。事実、17年の売上高は19兆円を超え、米国のEコマース市場の50%に迫る勢いだ。 アマゾンはこの巨大な売り上げを支えるための物流システム構築に余念がない。16年、海運ではNVOCC(船舶を持たない貨物運送事業者)の事業を開始。空運では40機の専用貨物機を順次離陸させると発表している。 日の小売業の平均物流コストは売上高の5%弱だが、16年度だけでもアマゾンは売上高の13%もの資金を物流につぎ込む。アマゾンは物流で世界を支配しようとしているように見える。 『物流は世界史をどう変えたのか』は紀元前12世紀に地中海で活躍したフェニキア人、17世紀に世界初のヘゲモニー国家になったオランダ、19世紀の大英帝国誕生、20世紀に衰退したソ連などの国家の盛

    『物流は世界史をどう変えたのか』物流が国家や歴史を変えた? - HONZ
  • 月1億8000万円稼いだ『ストリップの帝王』の栄枯盛衰 - HONZ

    文字通り「ストリップ産業の帝王」となった男の評伝だが、タイトルだけで敬遠すると損をする一冊かもしれない。 冒頭から過激だ。ストリップ劇場に刃物を持って押しかけてきたヤクザを、病院送りにするところから物語は始まる。殺人2件、殺人未遂7件のヤクザを失神させる男とはどんな男かと想像は膨らむ。ストリップという産業からしても主人公はチンピラ崩れかと思われるかもしれないが、実は元銀行員。1941年生まれの瀧口義弘は子どもの頃から腕っ節は強く成績優秀。高校は進学校に進んだが、大学への進学を拒否し、地元九州の地方銀行に就職する。 運命を変えるのは一の電話だ。瀧口の親族は銀行員や公務員など堅い職業が多いが、なぜか姉がストリッパーだったことが人生を決定づける。30歳を過ぎた頃に、劇場の経理を電話一で依頼され、子を残し、1975年に上京する。もちろん、仕事への不満もあったようだが、常人には理解しがたい決断

    月1億8000万円稼いだ『ストリップの帝王』の栄枯盛衰 - HONZ
  • 『黙殺 報じられない“無頼系独立候補"たちの戦い』悪戦苦闘の中に見えてくる、選挙制度の問題点 - HONZ

    選挙があると思い出す光景がある。ずいぶん前のことだが、番組でお付き合いのあった関係で、ドクター・中松の街頭演説を見に行った。場所は下北沢駅の北口だった。 ジャンピングシューズをはいたドクターが登場するとたちまち人だかりが出来たが、聴衆はビヨ~ンビヨ~ンと跳ねるドクターの動きにつられて顔を上下させるばかりで、せっかくの演説を誰も聴いていないんじゃないかと思った。けれども皆とても楽しそうだった。子どもたちははしゃぎながら一緒に跳ねているし、気がつけばちょっとした祝祭空間のようなものが駅前に出現していた。 選挙には独特の魔力があるという。そこは人間の性が露わになる場所だ。必死でお願いする候補者に対して、信じていた人が見向きもしてくれなかったり、かと思えば見ず知らずの人が手を差し伸べてくれたりもする。 選挙は祭りであり、候補者にとっては人生の喜びや理不尽さを知る場でもある。だからこそ選挙は、いち

    『黙殺 報じられない“無頼系独立候補"たちの戦い』悪戦苦闘の中に見えてくる、選挙制度の問題点 - HONZ
  • 『経営の針路』日本企業の経営は、世界からどのように乖離してきたか? - HONZ

    書は、マッキンゼーの日支社長からカーライル・ジャパンの共同代表を経て、現在、早稲田大学ビジネススクールの教授を務める平野正雄氏の最新刊である。 平野氏がコンサルタントとプライベートエクイティファンド経営者としての経験を通じて学んだ、過去30年の間に日企業の経営が世界からどう乖離してきたかという歴史と今後の処方箋が丁寧且つ論理的に語られている。 書のポイントを短くまとめると、今、企業経営における世界の最前線は、日人がステレオタイプに抱きがちな「株主価値至上主義」の先を行っており、資市場と企業との関係について言えば、最早、経営の規律の拠り所を株主価値には求めておらず、自らのビジョンと理念に基づいた経営で業績を高め、新たな価値観を提示することで人材を引きつける、次の段階に移行しているということである。 日ではいまだに多くの企業で「いい会社(good company)であり続けること

    『経営の針路』日本企業の経営は、世界からどのように乖離してきたか? - HONZ
  • 『裁判所の正体 法服を着た役人たち』三権分立でさえ幻なのか - HONZ

    これは一人の元裁判官と一人のジャーナリストの対談である。しかし、元裁判官である瀬木比呂志があとがきで語っているように、対談集という枠では収まらないに仕上がっている。裁判官とジャーナリストというプロフェッショナルな世界でお互いの技量を競いあった男たちが作り上げた共同作品といって差し支えない代物だ。 まず著者たちの経歴を見てみよう。著者の一人、瀬木比呂志は東京地裁、最高裁等に勤務。米国へ留学経験を経た後に大学教授へと転身。著書の『絶望の裁判所』『ニッポンの裁判』では、日の司法に広がる闇を指摘している。もう一人の著者、清水潔は日テレビ報道局の記者・解説員であり、警察と裁判所の闇を追及した『桶川ストーカー殺人事件 遺言』や『殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』などがある。 二人とも立場を超え経験主義に基づいた思考で、この国の治安と民主主義の要の中に存在する深淵を衆目の元

    『裁判所の正体 法服を着た役人たち』三権分立でさえ幻なのか - HONZ
  • 『なぜ働くのか』アイデアにもテクノロジーが必要だ - HONZ

    TED(Technology Entertainment Design)はどんなテレビ番組より面白いので(但し、NHK『BS世界のドキュメンタリー』は除く)、iPadテレビ代わりによく見ている。テレビドラマや映画だと英語が分からないことが多くて字幕がないと辛いが、TEDトークはプレゼンテーターの思考が冴えていて、話もロジカルなので、英語がすごく分かりやすく、特殊な分野を除いて字幕なしで見ることができる。 もっとも、YouTubeにアップされている人気のTEDトークの多くには日語字幕が付いているので、ほとんどのトークは英語ができない日人でも楽しめる。自分にとっての一番のお気に入りは、フォロアーシップの重要性を説いた”How to start a movement“(社会運動はどうやって起こすか)の裸踊りのプレゼンテーションだが、こんな面白い映像がタダで見ることができてしまう今の時代、テ

    『なぜ働くのか』アイデアにもテクノロジーが必要だ - HONZ
  • 『成功する人は偶然を味方にする』そのための具体的な手段は存在する - HONZ

    書はコーネル大学の人気教授で、ニューヨーク・タイムズの人気コラムニストでもあるフランク教授の著書ということで、よくありがちなアメリカ的な成功指南書なのかと思って読み始めた。 特に、邦題が『成功する人は偶然を味方にする』となっているので、偶然さえも自分の力でコントロールできるという意味なのかと誤解しそうだが、実際には成功者に自分の成功をもっと謙虚に受け止めるよう諭すと同時に、才能や努力といった個人の力だけではどうにもならない社会的な問題を解決し、幸運な社会を作るための公共政策的な提案を行っている経済学である。 それで改めて原題を見てみると、「Success and Luck : Good Fortune and the Myth of Meritocracy」(成功と運:幸運と実力主義という神話)となっていて、邦題とは微妙にニュアンスが違う。この原題から読み取れるように、著者は成功に至

    『成功する人は偶然を味方にする』そのための具体的な手段は存在する - HONZ
  • 『欲望の資本主義』おカネとは何か? - HONZ

    ゲーム理論の専門家で大阪大学准教授の安田洋祐氏がナビゲーターを務めるNHKドキュメンタリー『欲望の資主義〜ルールが変わる時〜』の内容をまとめた書は、およそ経済活動に関わる全てのビジネスマンにとってmust readの一冊である。 番組の中では、コロンビア大学教授のジョセフ・スティグリッツ氏、スタンフォード大学教授のアルヴィン・ロス氏、『善と悪の経済学』(東洋経済新報社)の著者でチェコ総合銀行マクロ経済チーフストラテジストのトーマス・セドラチェク氏、ベンチャーキャピタリストでシェルパキャピタル共同創業者のスコット・スタンフォード氏、インドネシアのeコマース最大手「トコペディア」CEOのウィリアム・タヌウィジャヤ氏の5人が安田氏と対談しており、また、エマニュエル・トッド(歴史人口学者)、ルチル・シャルマ(モルガン・スタンレー・インベストメントマネージメント チーフストラテジスト)、ウィリア

    『欲望の資本主義』おカネとは何か? - HONZ
  • 『情報と秩序 原子から経済までを動かす根本原理を求めて』 - HONZ

    世界でもっとも経済が洗練されている国は日──それが書Why Information Growsの著者セザー・ヒダルゴらの開発した「経済複雑性」という独自の指標から導き出された結論だ。 日が経済大国と呼ばれるようになって久しい。近年になって世界第2の経済大国(GDPベース)の地位を中国に明け渡し、ひとりあたりGDPではすでに他の先進国に大きく水を開けられている日だが、著者らが開発した「経済複雑性指標」では2000年以降、日が16年連続で世界第1位を維持しつづけている(詳しくは経済複雑性観測所〔The Observatory of Economic Complexity〕 のサイトを参照)。 この経済複雑性指標とはいったい何物なのか? 経済の複雑さについて説明するとき、ヒダルゴ氏がよく引き合いに出す例が2種類のアップルだ。ひとつはアップル製品という意味のアップルで、いまひとつは自然界

    『情報と秩序 原子から経済までを動かす根本原理を求めて』 - HONZ
  • 『われらの子ども 米国における機会格差の拡大』 危機にあるアメリカン・ドリーム - HONZ

    アメリカン・ドリーム。それは、大志を抱く者が自らの実力ひとつでのしあがっていくサクセス・ストーリーである。しかしじつは、そんなアメリカン・ドリームがいま危機に陥っているのだという。どうしてだろうか。 それは、ひと言でいえば、現在のアメリカでは機会の階層間格差が極端に大きくなっているからである。一方で、裕福で教育水準の高い家庭の子どもには、進学や就職における多様な選択肢が開かれている。だが他方で、貧しく教育水準の低い家庭の子どもには、そうした選択肢などはなきに等しい。それゆえ、自らの出自を飛び越えて実力ひとつでのしあがっていくという可能性が、これまで以上に閉ざされてしまっているのである。文字どおり夢のない話ではないか。 書は、以上のようなアメリカ社会の変化、すなわち「機会格差の拡大」を真正面から論じたものである。著者は、アメリカ政治学界の重鎮で、『孤独なボウリング』でも知られるロバート・パ

    『われらの子ども 米国における機会格差の拡大』 危機にあるアメリカン・ドリーム - HONZ
  • 『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』 ドリームのないアメリカ - HONZ

    2016年6月に出版された原書はアメリカでベストセラーとなり、世界中で高い評価を受けた。英エコノミストは「2016年に出版されたの中で、アメリカを知るために最も重要な一冊」と評している。1984年生まれの若き白人のアメリカ人である著者J.D.ヴァンス自身が述べるように、彼はイェール大学ロースクールを卒業し経済的成功を収めてはいるものの、「人生で何か偉業成し遂げたわけではない」。そんなヴァンスの人生を綴った書が大きな話題を呼んだのは、彼の故郷に暮らすアメリカの白人たちの姿がトランプ支持者のそれとピタリと重なったから。トランプ現象を支える人々の実像を追い求めて、多くの人がこのを手に取ったのだ。アメリカの繁栄から取り残された白人たちの現実は、多くのアメリカ人たちにとっても、これまで知ることのなかった驚くべきものだった。 ケンタッキー州北東部出身であるヴァンスの家族の祖先は、アイルランド島北

    『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』 ドリームのないアメリカ - HONZ
  • トランプ政権の理論的支柱となる一冊『米中もし戦わば』 - HONZ

    2017年2月10日、日米首脳会談が実現し、両首脳は日米の友好関係を大々的にアピールした。米国のドナルド・トランプ新大統領にとって、日との友好関係を内外に示すことはどのような狙いがあるのか。日米同盟強化によって何に対峙しようとしているのか。大手メディアではあまり語られない米国の真意が書に書かれている。 トランプ新政権の中枢に入る経済学者ピーター・ナヴァロ氏が執筆した最新著作が書。中国の軍事的脅威を取り上げ、米国のアジアでの立ち回り方を指南する。トランプ新政権の対中国観ならびにアジア観を代弁する書といっても過言ではない。今日、安倍政権中枢部や防衛省幹部の必読書ともいわれているほどだ。 2016年の大統領選の選挙期間中、著書の主張に感銘を受けたトランプ米大統領は彼のアイデアを重宝した。ラストベルトと呼ばれる地域の労働者の共感をえたことが、最終的にトランプ氏の大統領選勝利に繋がったが、その

    トランプ政権の理論的支柱となる一冊『米中もし戦わば』 - HONZ
  • 『再起動 リブート 波瀾万丈のベンチャー経営を描き尽くした真実の物語』起業でもっとも大切な、たった一つのこと - HONZ

    『再起動 リブート 波瀾万丈のベンチャー経営を描き尽くした真実の物語』起業でもっとも大切な、たった一つのこと 久し振りにを読んで感動した。 を読む理由というのは人によって、また場合によってまちまちだと思うが、自分の場合は知識欲に駆られて読むことが多い。自分が知らなかったことが分かること、世界の広さと深さを知ることがたまらなく楽しいのだ。 だから、小説は殆ど読まない。当か当でないか分からないような文章に興味がないから。学生時代から、先生に指定された課題図書を読むのも嫌だった。自分が知りたいと思う好奇心がベースにない読書は苦痛以外の何物でもないから。 ビジネスマンの自叙伝のようなも殆ど読まない。大抵の場合、ただの「凄い人伝説」に過ぎないから。「そんなこと普通の人に出来る訳がないでしょ?」ということか、或いは人の自慢話しか書いていないから。 でも、書は素直に読むことが出来た。自分と

    『再起動 リブート 波瀾万丈のベンチャー経営を描き尽くした真実の物語』起業でもっとも大切な、たった一つのこと - HONZ
  • 『教育劣位社会 教育費をめぐる世論の社会学』教育には税金を使いたくない日本人 - HONZ

    自然科学分野で多くのノーベル賞受賞者を輩出し、公立中学校に通う生徒の7割以上が学習塾に通う日を、著者は教育劣位社会と呼ぶ。それは、日のGDPに占める公財政教育支出の割合がOECD諸国の中で最低水準にあり(一般政府総支出に対する割合でも同様)、国民の世論も限りある財源を教育に配分すべきだとは考えていないからだ。 書は、教育学と経済学の狭間に埋もれてしまいがちな教育費・費用負担・財政・税金にまつわる「教育経済学」を、世論という切り口から追究していく。そのため書の焦点は、公教育のあるべき姿の模索や個別の教育施策の投資効率検証ではなく、医療や介護など教育支出以外とのトレードオフ関係の中で、日人がどの程度教育を重要視しているかを確かめることに当てられている。教育にまつわる世論を深堀りすることで、世論がどのように形成されるのか、世論はどれほど不安定で移ろいやすいものなのか、そして世論と政策

    『教育劣位社会 教育費をめぐる世論の社会学』教育には税金を使いたくない日本人 - HONZ
  • 『人質の経済学』地球を駆け巡る、壮大なるブーメラン - HONZ

    テクノロジーが進化し、世界中の人たちは密接につながりだした。人類には、太古からのナレッジだって十分に溜まっている。それでも世界情勢は安定せず、中東をめぐる問題は予断を許さない状況が続いている。 とりわけ深刻なのが、大量の難民が雪崩をうったようにヨーロッパへ流入し、深刻な社会問題を引き起こす可能性が高いということだ。驚くべきことに、このヨーロッパへ流入した難民の90%が犯罪組織に頼ってやってくるという。そして密入国を斡旋する業者たちの原資が、外国人の誘拐ビジネスで稼いた身代金であったというから話は穏やかではない。 書は、そのデリケートさゆえにあまり報じられることのない誘拐ビジネスや人質交渉の舞台裏を起点に、グローバル化した世界経済の闇の部分を描き出した一冊だ。著者はテロ・ファイナンスを専門とする女性エコノミスト。犯罪ネットワークの全貌や歴史的な背景を知ることで、センセーショナルさだけに目を

    『人質の経済学』地球を駆け巡る、壮大なるブーメラン - HONZ
  • 『最後の資本主義』資本主義を脅かしているのは、信用の弱体化である - HONZ

    作者:ロバート・B. ライシュ 翻訳:雨宮 寛 出版社:東洋経済新報社 発売日:2016-12-02 去る12月2日に日財団で行われた「Bコーポレーションを知る会」に出席してきた。Bコーポレーションという言葉は聞き慣れないかも知れないが、アメリカの非営利団体B Labが運営する、社会的責任や持続可能性などを評価する認証制度で、「TransFair」がフェアトレード・コーヒーを認証するのと同じように、アカウンタビリティや透明性などB Labの掲げる基準を満たした企業に対して与えられる民間認証である。 「B」は「Benefit」(ベネフィット=利益)のことであり、環境、コミュニティ、従業員などの様々なステークホルダーの利益を意味している。アウトドア用品のパタゴニアを始め、現在までに世界50カ国で、約2千社が取得している。日にはまだBコーポレーションのような認証制度は見られないが、日でもB

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  • 「ビジネス書グランプリ2017」が開催ーーそれがビジネス書かどうかも、ビジネスパーソンが決める! - HONZ

    今年2回目を迎える「ビジネス書グランプリ」。昨年からグロービス経営大学院との要約サイトflierの主催で始まっておりましたが、今年から主催者の中へHONZも名を連ねることになりました。グロービス経営大学院、Forbes JAPAN、flier、HONZでの共同開催です。(※ちなみに昨年のグランプリの模様はこちら) このアワードのコンセプトは「ビジネス書を評価するべきは、ビジネスパーソンではないのか?」というものであり、あくまでも読者目線でを評価していく点が最大の特長です。 HONZとしては、そこへさらに「それがビジネス書かどうかを決めるのも、ビジネスパーソンでではないのか?」という疑問を投げかけ、「リベラルアーツ部門」というカテゴリーを新設してもらいました。一見ビジネスとは無関係なテーマの中にこそ、ビジネスにも通用する普遍的な価値があるのではないかと考えてのことです。 【リベラルアーツ

    「ビジネス書グランプリ2017」が開催ーーそれがビジネス書かどうかも、ビジネスパーソンが決める! - HONZ
  • 『会議でスマートに見せる100の方法』働く時間があったら昼寝しろ! - HONZ

    会議でスマートに見えること。それが私の一番の望みだが、だれだってそうだろう。とはいっても、会議中は眠くなったり、次の休暇やランチのことで頭がいっぱいになったりしてスマートに見せるのが難しくなるときもある。そんなときこそ裏ワザの出番だ。このでは、頼りになる 100の裏ワザを紹介しよう。 先人は「やみくもに働くのではなく、スマートに働け」とよくいうが、私のモットーは「働く時間があったら昼寝しろ」だ。こので紹介するワザを学び、身につけ、実行すれば、あなたはいつのまにか企業のトッププレイヤーへと駆け上がっているだろう。たとえ企業のトッププレイヤーがどんなものか分かっていなくても。 その前にあなたにちょっと質問がある。 あなたは会議にしょっちゅう出ている? あなたはキャリアを向上させたいと思っている? あなたはこんなあたりまえの質問

    『会議でスマートに見せる100の方法』働く時間があったら昼寝しろ! - HONZ
  • 『バブル 日本迷走の原点』バブルを知らない我らが世代に送る 客員レビューby 岩瀬 大輔- HONZ

    「岩瀬君のようにバブルを知らない世代に読んで欲しいを書いている」 バブル時代に日経証券部のキャップとして大活躍したジャーナリスト、永野健二氏からそのように言われていたが、ようやく上梓された。 あの時代をMOF担として渦中で過ごし、最近では読売新聞の書評委員として筆をふるう当社の出口会長をして、「あのバブルの時代は何だったのか、誰かにきちんと総括してほしいとずっと渇望していた。やっと読み応えのある1冊に出会った気がする。」と言わしめた一冊である。 私なりに書の内容を整理すると、次の通りである。 1973年の変動相場制への移行とオイルショックを受けて、80年代には世界的な金融の自由化が進み、膨大な量のマネーが世界中を動き回るようになる。日米独の当局は米国の不況脱出を後押しするドル安為替介入・金利引き下げなど協調的なマクロ経済政策を実施するが、国内で求められる経済政策とは必ずしも整合性が取

    『バブル 日本迷走の原点』バブルを知らない我らが世代に送る 客員レビューby 岩瀬 大輔- HONZ