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近代に関するorticaのブックマーク (72)

  • 今週の本棚:藤森照信・評 『歴史をどう見るか』=粕谷一希・著- 毎日jp(毎日新聞)

    (藤原書店・2100円) ◇さめた眼と言葉の力で過去を捉える 近代前を宗教の時代とするなら、近代以後はイデオロギーの時代と言っていい。人の心を左右のイデオロギーが動かし、その結果、個人も社会も政治もそして国の歴史も左右に激しく振れながら進んだ。 そうした中で、イデオロギーから距離を置き、この世の動きを見ることは可能なのか。もし可能なら、どのように映るのか。このは、われわれの近過去の歩みをそうしたさめた眼(め)で眺め、その光景を描いたスケッチブックのような一冊。 著者の眼はさめて(、、、)いるが、イデオロギー好きの者には冷めて(、、、)感じられようし、イデオロギーから離れた者には覚めて(、、、)、または醒めて(、、、)いるように思える。 さめた眼は科学者の観察と同じだが、しかし自分たちの歩んできた道を、科学のように数式や図形で表すことは出来ない。言葉によるのが一番いい。言葉は、抽象能力と同

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    ortica 2012/11/11
    [h:keyword:isbn:9784894348790][h:keyword:柴五郎]
  • コラム別に読む : 第1次大戦から 山室信一さんが選ぶ本 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■帝国の総力戦が与えた衝撃 第2次世界大戦の終結から67年、そして2年後に第1次大戦の開戦百周年を迎えようとしている夏。「未完の戦争」として第2次大戦につながり、ロシア革命を生んだ第1次大戦への関心が国内外で高まっている。総力戦となったがゆえに近代世界のあり方を決定的に変え、「破局の20世紀」の発端となった第1次大戦。果たしてそれは、二つの大戦と冷戦を経た三つの戦後を迎え、しかし今なお「戦時」が絶えない現代世界に生きる私たちにいかなる問いを突きつけているのだろうか。 この日人になじみの薄い戦争については、J・J・ベッケールとG・クルマイヒの『第一次世界大戦』上・下(岩波書店・各3360円)が貴重な成果として訳出された。しかし、仏独両国における歴史認識の共有という使命感を強く反映した書では、第1次大戦はあくまで「ヨーロッパ大戦」とみなされている。 他方、開戦直後の1914年8月、日人は

    コラム別に読む : 第1次大戦から 山室信一さんが選ぶ本 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 「承認」だけでは済まぬ問題たち―物語と承認の彼方に - No Hedge!

    「承認」の話が自分の観測範囲内でちょくちょく見られるので後出しじゃんけんをしてみる。「ロスジェネ」のシンポでも色々話が出たようだが、パフォーマンスと言えどナイーヴな議論も出たようで、またいくつかの議論はその焦点がぼやけているものもある、と思ったので書いてみた。彼女が出来れば、セックスできれば、コミュニティに所属すれば、作品を認めてもらえれば、「承認」にまとわり付く諸問題は解決する、というわけではない。問題はその深層にある。 自己の連続性としてのアイデンティティ 「承認」と一口に言ってもそれは様々なコンテクストの中で語られ、また意味を持つ。だからこそはてな村で延々と議論されまた車輪の再発見をもたらしうるのだが、それではちょっとノイズが大きすぎるので、社会学者のアンソニー・ギデンズに拠って(彼の)「アイデンティティ」論に置き換えてみる。 まずは引用から。 自己アイデンティティは、生活史という観

    「承認」だけでは済まぬ問題たち―物語と承認の彼方に - No Hedge!
  • 「村山知義 劇的尖端」書評 日本のダ・ヴィンチの謎に迫る|好書好日

    村山知義 劇的尖端 [編]岩憲児 東京の世田谷美術館で「すべての僕が沸騰する 村山知義の宇宙」展が開かれている(9月2日まで)。年初からの各地巡回展だが、なぜ、今、村山知義なのだろうか。 1920年代のモダニズムが新鮮に見える魅力だろうか。村山という人間の謎と、その芸術の未解明部分の多さに、ひかれるからではあるまいか。何しろ村山は「日のダ・ヴィンチ」と称された、マルチ・アーチストである。書は演劇と映画、前衛美術、小説等の分野を、編者を含めて十二人の専門家が、村山の果たした役割を評価し、問題点を要領よくまとめている。 たとえば、國吉和子氏は日近代舞踊史で欠落している、村山と藤蔭(ふじかげ)静枝の関係を指摘している。村山は新舞踊の台を書き演出もした。これは自伝にも記載されていないという。川崎賢子氏は、忍者ブームを巻き起こした村山の小説『忍びの者』の影響を述べている。他の業績、の装丁

    「村山知義 劇的尖端」書評 日本のダ・ヴィンチの謎に迫る|好書好日
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    ortica 2012/10/29
    [h:keyword:isbn:9784864050371][h:keyword:村山知義][h:keyword:忍びの者]
  • 『「辺境」からはじまる 東京/東北論』書評 東北とは何か、根底から考える|好書好日

    「辺境」からはじまる 東京/東北論 [編著]赤坂憲雄・小熊英二 十人の論者による東北論集だが、どれを読んでも、見えなかったものが見えて来る。 山下祐介は「疑似原発群」というキーワードで、中央から地方に持ち込まれるあらゆる地域開発の意味を暴く。大規模リゾート、ダム、道路、福祉や教育に至るまで、常に主導権は中央にあり、利益の大半が東京に還流し、失敗の責任は立地の人々がとらされる。その欺瞞(ぎまん)性は明らかになってしまった。しかしリスクは今や東京そのものにある、と喝破する。 仁平典宏は従来なかった「災間」という発想を提起した。今を災害と災害の間であると位置づける思想である。厄災が何度でも来ることを前提にし、それに耐えうる持続可能な社会を構想している。この発想は個人に強さを求めない。日社会は今まで、自己責任を言いつのり、個人に痛みを強い、行政は合併で無駄を省き、国は「絆」で国民に責任を転嫁して

    『「辺境」からはじまる 東京/東北論』書評 東北とは何か、根底から考える|好書好日
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    ortica 2012/10/05
    [h:keyword:isbn:9784750335889]
  • 今週の本棚:山崎正和・評 『ヴァーチャル・ウィンドウ−アルベルティからマイクロソフトまで』=アン・フリードバーグ著- 毎日jp(毎日新聞)

    (産業図書・3990円) ◇視覚と知性の近代史 一貫性の再確認 人の心は外へ開かれた窓であり、その窓枠が現象を切り取り、窓の外側に自然界、内側に自己が生まれたときに認識が成立する、というのは広く認められた常識だろう。著者はほぼこの常識に沿いながら、しかし関心の的を自然界でも自己でもなく、中間に立つ窓そのものに絞りこみ、彼女が「ヴァーチャル」と呼ぶその性質を徹底的に分析する。 「ヴァーチャル」はとかくコンピュータ技術との関連で、電子的に造られた映像だけをさすように思われがちだが、著者はそうした現代を特別視する歴史観を厳しく退ける。この語のラテン語の語源に戻り、十七世紀以後の光学の術語も参照しながら、独特の定義を提唱する。それは純粋に観念的なイメージでもなく、かといって混沌(こんとん)たるなまの現実でもなく、ある物質的な基盤のうえで整理され形成された認識像にほかならない。 十五世紀のアルベルテ

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    ortica 2012/09/30
    [h:keyword:isbn:9784782801734][h:keyword:認識像]
  • SYNODOS JOURNAL : 「幻惑する知」に抗するために〜オウム・ポストモダン・死生観 大田俊寛×山形浩生 

    2012/9/269:0 「幻惑する知」に抗するために〜オウム・ポストモダン・死生観 大田俊寛×山形浩生  大田氏        山形氏 (撮影 / エスクリエイティブフォト) ■近代の構造的矛盾 大田 少し大きな話になりますが、私は近代の構造そのもののなかに、「反近代主義」を生み出してしまう要素が潜んでいるのではないかと考えています。近代の良い点、成功した点は間違いなくあるわけですが、実はその近代の長所や成功そのものが、弱点や難点を生み出す原因にもなっているという、ある種のジレンマのような構造になっているのではないでしょうか。中世から近世になると、平均寿命は若干伸びましたが、それでも四〇歳から五〇歳程度にとどまっていた。ところが近代になって、国家福祉・経済機構・科学技術などが進歩することにより、人間はなかなか死ななくなりました。平均寿命は八〇歳くらいに伸び、一九世紀初頭に一〇億人であった

  • JR新駅名称は「西熊本駅」 熊本-川尻間

    メインコンテンツに移動 購読申し込み 7日間無料お試し close QRコードリーダーを QRコード読み込み結果 �w�� V �`�� V � 熊日からのお知らせ 第71期 肥後因坊戦《熊市・上益城予選出場者募集》 第50回 郡市対抗熊日駅伝 2月11日(日)9時、天草市役所前スタート 第71期 肥後名人戦 熊市・上益城予選 《出場者募集》 RKK開局70周年記念 ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者 熊日ジュニアゴルフプロジェクト《4期生募集》 ホーム ニュース トップ 熊 全国 エンタメ 動画 地方選速報 天気・気象 防災・災害 トップニュース 「週刊少年ジャンプ」を発売前に公開か 著作権法違反疑いで外国籍の男2人逮捕 熊、新潟両県警 熊空港内の駐車料金、15日から改定 P2・P3へ利用者を誘導、混雑分散へ 熊市で民家全焼 高齢女性がやけど 川辺川の流水型ダム…命守

    JR新駅名称は「西熊本駅」 熊本-川尻間
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    ortica 2012/09/22
    [h:keyword:登録有形文化財][google:image:登録有形文化財]
  • 「日常的抵抗」論の可能性──異種混淆性/脱領土化/クレオール性再考── - garage-sale

    1.質主義批判と異種混淆性論 ポストモダン人類学と呼ばれる人類学の潮流は、文化質主義批判から始まったと言えるでしょう。質主義とは、文化によって規定された人間分節(人種や日人やマサイ族といった民族、あるいは女性やゲイなど、ジェンダーやセクシュアリティに結びつく分節)をそこに帰属する人々の変わらぬ質と捉えるとか、先住民族のエコロジカルな文化などというときの文化のカテゴリーを土地や民族と質的に結びついたものと見なす思考を言います。そのような質主義への批判は、文化の「異種混淆性(ハイブリディティ)」と「脱領土化( deterritorialization )」(ガルシア=カンクリーニの定義によれば、「文化と、地理的・社会的領土[テリトリー]の『自然』な絆の喪失」)への肯定的評価という論点を伴っていました。つまり、「あらゆる文化は構築されたものであり、異種混淆的であり、土地を離れて移

    「日常的抵抗」論の可能性──異種混淆性/脱領土化/クレオール性再考── - garage-sale
    ortica
    ortica 2012/09/15
    [h:keyword:機械的な異種混淆性]
  • 今週の本棚:加藤陽子・評 『帝国主義日本の対外戦略』=石井寛治・著- 毎日jp(毎日新聞)

    (名古屋大学出版会・5880円) ◇経済人はなぜ満州事変を阻止できなかったのか 日の真珠湾攻撃を知ったその日、南原繁は「人間の常識を超え学識を超えておこれり日世界と戦ふ」と詠った。無謀な戦いであり、先に待っているのは敗北だけと思われるのに、戦いが始められてしまった衝撃を詠んだものだ。政治哲学者・南原が、歌のなかで、学識とともに挙げた言葉が「人間の常識」だった点に、目を奪われる。 いっぽう、産業革命期の日主義の全体像と特質を描くことにかけて、右に出る者がいないと言われる書の著者・石井寛治。1997年の著作『日の産業革命』のなかで石井は、近現代史を帝国主義史として批判的に描くことを「自虐的」だとして排する史観の流行を批判し、こう述べていた。いわく、「世間の常識」を完全に無視するわけにはいかないが、研究者たるものは、常識=体制への批判精神を欠いてはならない、と。 人間の常識に敬意を

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    ortica 2012/08/26
    [h:keyword:isbn:9784815807078][search:在華紡][h:keyword:石井寛治]
  • 「代数は必要ない」:全米を揺るがしたある教授の主張|WIRED.jp

  • 今週の本棚:山崎正和・評 『西洋哲学史 1−4』=神崎繁・熊野純彦・鈴木泉、責任編集- 毎日jp(毎日新聞)

    (講談社選書メチエ・1890〜1995円) ◇世界文明を生んだ「奇妙な精神」の歴史 哲学への無関心が今、とりわけ日の言論界に瀰漫(びまん)している。学界を超えて読まれる哲学書は希(まれ)にしか出ないし、哲学に関する啓蒙(けいもう)書さえめっきり少なくなった。いわゆるインテリ階層の減少が知的な関心一般を貧しくしたうえに、実利主義的な風潮が純粋な思索へのなけなしの欲望さえ薄れさせている。 背景には自然や社会の科学の発展があり、それらが質的に専門分化をめざすあげく、世界を全体として知る衝動を弱めたという事情もあろう。また西洋哲学は科学を含む近代文明の母となったことから、一方では反近代主義の思想や宗教の反感を買い、他方では嫡子たる科学の親殺しに脅かされている。現に尖端(せんたん)の脳科学は、自我やロゴスといった哲学の中心主題について、それらがニューロンの反応にすぎない可能性を示唆している。

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    ortica 2012/08/12
    [h:keyword:isbn:9784062585149][h:keyword:isbn:9784062585156][h:keyword:isbn:9784062585163][h:keyword:isbn:9784062585170][h:keyword:パルメニデス]
  • 【レビュー・書評】おもしろ図像で楽しむ 近代日本の小学教科書 [著]樹下龍児 - 書評 - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)

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    ortica 2012/07/09
    [h:keyword:isbn:9784120042553][h:keyword:教科書]
  • 片山杜秀「未完のファシズム」 - jmiyazaの日記(日々平安録2)

    新潮選書 2012年5月 司馬遼太郎史観への異議申し立てのようなである。 要するに明治の日露戦争あたりまでは日はまともであったが、昭和の太平洋戦争のころにはそれがまったく失われてしまったという見方への抗議である。明治対昭和、日露戦争と太平洋戦争という構図に対して、しかし、その間に大正という時代があったし、第一次世界大戦もあったではないかということである。 わたくしは不勉強なので、第一次世界大戦というのはヨーロッパの戦争で、日は蚊帳の外であったと思っていた。それで、最近の「お勉強」で明治大学での日の近代の歴史の講義で第一次世界大戦中に日の海軍が英国の輸送船団の護衛の役を務めていたことを知りびっくりし、さらにこの片山氏ので、青島のドイツ要塞を日陸軍が攻撃陥落させていたことを知って呆然としている。 なんでそのような思い込みをしていたのか考えてみると、第一次世界大戦は古き良きヨーロッ

    片山杜秀「未完のファシズム」 - jmiyazaの日記(日々平安録2)
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    ortica 2012/07/04
    [h:keyword:isbn:978-4106037054][search:タンネンベルク][h:keyword:しらす]
  • 週刊ダイヤモンド/続・憂国呆談

    今回の憂国呆談は、宮台真司氏をゲストに迎え、東京・八重洲ブックセンターにて公開鼎談として行われた。小泉自民党の圧勝に象徴的に表れる日の危機的状況を、現代日を代表する3人の論客が熱く深く語り尽くす。誌版をさらに充実させた完全版を一挙大公開! ●小泉現象をもたらしたもの 今回は社会学者の宮台真司さんをゲストにお迎えして、小泉自民党の圧勝に終わった2005年9月の総選挙、そこに象徴的に現れる政治的・社会的状況を多層的に読み解いてみようという趣向です。 宮台さんは自分のブログで総選挙に関する文章を書いていて(http://www.miyadai.com/index.php?itemid=302&catid=4)、小泉の政治手法を「不安のポピュリズム」としていますよね。 地域や企業という従来の共同体が空洞化して社会的流動性が高まると、それに不安を感じる浮動層が生まれます。小泉は彼らの不

  • セクシュアリティと空間 - HODGE'S PARROT

    五十嵐太郎の『建築はいかに社会と回路をつなぐのか』でセクシュアリティ関連の著作への言及がなされていた。その多くが邦訳のないものであり、個人的にも「建築」という非常に興味のあるテーマなのでそこからメモしておきたい。 建築はいかに社会と回路をつなぐのか 作者: 五十嵐太郎出版社/メーカー: 彩流社発売日: 2010/01/20メディア: 単行 クリック: 14回この商品を含むブログ (9件) を見る 建築のジェンダー論といえば、かつてはドリス式の柱を男性の身体、イオニア式の柱は女性の身体にもとづく──というような古典主義に関するものしかなかった。しかし、五十嵐によれば、1990年代以降、他分野の影響を受けた新しい地平を切り開く言説が飛躍的に増えたという。 1989年にスミソニアン協会から刊行された『建築、女性のための場所』には、デニズ・スコット・ブラウン*1の興味深い文章「女性建築家は頂上に

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  • kousyoublog.jp – このドメインはお名前.comで取得されています。

    このドメインは お名前.com から取得されました。 お名前.com は GMOインターネットグループ(株) が運営する国内シェアNo.1のドメイン登録サービスです。 ※表示価格は、全て税込です。 ※サービス品質維持のため、一時的に対象となる料金へ一定割合の「サービス維持調整費」を加算させていただきます。 ※1 「国内シェア」は、ICANN(インターネットのドメイン名などの資源を管理する非営利団体)の公表数値をもとに集計。gTLDが集計の対象。 日のドメイン登録業者(レジストラ)(「ICANNがレジストラとして認定した企業」一覧(InterNIC提供)内に「Japan」の記載があるもの)を対象。 レジストラ「GMO Internet Group, Inc. d/b/a Onamae.com」のシェア値を集計。 2023年5月時点の調査。

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    ortica 2012/05/14
    [h:keyword:isbn:9784130130257][h:keyword:自分探し]
  • 近代リアリズムの変質について - 備忘録の集積

    中村光夫『風俗小説論』エントリ第2回。 風俗小説論 (講談社文芸文庫)posted with amazlet at 12.04.23中村 光夫 講談社 売り上げランキング: 210777 Amazon.co.jp で詳細を見る 西欧と日の自然主義文学比較 西欧文学史で近代自然主義が台頭していた時代、日の文学界はまだその域に達しておらず、自然主義文学の概念を西欧から輸入した。ところが、正しく理解して西欧と同じような運用ができていたかといえば、そうではない。西欧の自然主義文学の一側面しか認識できていなかった日の文壇は、その浅い理解から私小説という日特有の小説形式こそ自然主義文学を具現できる手法であると見なし、これを発展させていった。 西欧と日、それぞれの自然主義文学の差異を下表にまとめた。無論、意識的に対比させているが、それにしても見事に正反対の特徴を獲得するに至っている。*1 まと

    近代リアリズムの変質について - 備忘録の集積
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    ortica 2012/05/12
    [h:keyword:isbn:9784062901413][h:keyword:自然主義]
  • [書評]意識は傍観者である: 脳の知られざる営み(デイヴィッド・イーグルマン): 極東ブログ

    デカルトの「我思う故に我あり」は通常、「思考している自分は存在している」と理解される。「自分という意識は確実に存在している」というわけである。当たり前ではないかと思うかもしれない。残念でした。「自分という意識」は脳機能の処理結果であって、それ自体で存在しているわけではない。あなたには自由意志なんてない。あなたの意識や自由意志は脳のプロセスの、ただの傍観者なのである。 冗談のようだがこの話は脳科学を学んだ人には常識の部類である。なにかをしようと意識するよりも身体のほうが先に動くことは実験科学的にわかっているからだ。座っていて「ちょっと立ち上がろうかな」という自由な意識は、実際には立ち上がろうとする身体の神経反応の後から生じている。生理学者ベンジャミン・リベット(Benjamin Libet)が1980年代に明らかにした(参照)。身体運動についての自由意識と思われているものは、身体意識の承認の

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    ortica 2012/04/23
    [h:keyword:isbn:9784152092922][h:keyword:自由意志]
  • 今週の本棚:村上陽一郎・評 『近代のまなざし 写真・指紋法・知能テストの発明』=山下恒男・著- 毎日jp(毎日新聞)

    (現代書館・2730円) ◇欧米に現れた「人間を計る科学的手法」の功罪 特異な観点を備えた書物である。標題は「近代のまなざし」とあるが、まなざしの赴くところは人間である。つまり十九世紀以降、西欧に生まれた「新しい人間観」と、それを支えた「科学的手法」に焦点を据えたのが、書ということになる。 十九世紀西欧での一つの事件は、ダーウィンの生物進化論の提唱と普及である。ダーウィンは黒人奴隷の問題に強い関心を抱き、奴隷解放の強い志を持っていたが、そのこと自体、当時すでに黒人の生物学的な立場が議論されていたことを意味する。例えば<mulato>というスペイン系の言葉(白人と黒人の第一代混血)があるが、これはウマとロバの第一代雑種「ラバ」に当たる<mulo>から造られた。第一代雑種に生殖能力があるか、ないか、それが議論されてもいたのである。ダーウィンの進化論提唱の裏に、こうした議論への強い反発があった

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    ortica 2012/04/15
    [h:keyword:isbn:9784768435168][h:keyword:F・ゴールトン][h:keyword:知能テスト]