大阪に「科学者維新塾」という集まりがある。 理系の博士号を取得して研究者になるのではなく、政治家やジャーナリスト、作家やプロデューサーなど知見を活かした職業に就くにはどうしたらよいかを考える勉強会である。月に一度、こうした分野から講師を呼んでいる。 大阪大学工学部の河田聡教授が中心になって昨年から始めた。河田教授はナノテクの学者であり、理化学研究所の主任研究員も兼任しているが、大学と社会の間にある「壁」を取り除くことを常に考えている。 そうした発想の中から生まれた塾だ。筆者も2年連続で講師に呼ばれた。塾生は阪大の院生が中心だが、他大学からも集まっている。 この塾の志は、幕末に大阪にあった「適塾」を思わせる。 医者である緒方洪庵が開いた「適塾」は当時、国内では最先端の学問であった「蘭学」を学ぶ塾であり、医学塾でもあった。塾生からは日本赤十字社を創設した佐野常民、五稜郭に立てこもった幕府医師の
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く