新年度になると日本学生支援機構の予約採用の募集があるため、毎年、春には高校などで奨学金の講演をする機会が増えます。大学等進学者に対する日本学生支援機構の奨学金の貸与人員枠は毎年拡充されており、今年度は約144万3000人(前年比:8万8000人増)の採用が予定されています。 【他の画像】 大学の数が増え進学率が上がる一方で、日本経済は長く停滞し進学にかかる経済的負担が家計に大きくのしかかり、奨学金に頼らざるを得ないのが現状です。 しかし、奨学金の利用に当たっては注意が必要な点がいくつかあります。これまでの講演や進学資金相談の経験から、最低限3つの代表的な注意点を挙げてみます。 ●申し込めば誰でも利用できるわけではない まず1つ目。奨学金とは、申し込めば誰でも利用できるわけではないということです。各奨学金には採用条件と採用枠(定員)が決められています。採用条件を満たしていなければ利用