新型コロナウイルスをきっかけとした景気低迷について、迅速で大胆な対応がとられなければ、新たに5億人が貧困に追い込まれるおそれがあると、国際慈善団体オックスファム(Oxfam)が警鐘を鳴らしている。 キングス・カレッジ・ロンドンならびにオーストラリア国立大学(ANU)が、オックスファムの依頼で調査を実施し、新型コロナウイルスが世界の金銭的な貧困におよぼす短期的影響を推測した。この調査では、世界銀行が「国際貧困ライン」として設定している1日あたり生活費1.90ドル(最貧国)、3.20ドル(低中所得国)、5.50ドル(高中所得国)をベースにしている。 この調査結果によれば、世界的な貧困は1990年以来初めて、3つの貧困ラインすべてで拡大する。貧困の削減に取り組んできた10年分の進歩が、世界的に失われてしまう可能性があるのだ。サハラ以南のアフリカや中東などの困窮する地域などは、新型コロナウイルスの