海外からの注目度も高い福島第一原発の「汚染水漏出」問題。IOC総会で安倍首相は「私が安全を保証します。状況は完全にコントロールされています」と大見得を切ったが、本当に大丈夫なのだろうか。京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんはこう話す。 「私は、すでに地下に漏れている放射性物質は、発表されているものより1ケタ多いと考えています。これがすべて流れ出れば、太平洋を中心に、世界中の海へと深刻な汚染が拡大する可能性もあると思います」 すでに昨年4月にカリフォルニア沖で捕獲されたクロマグロからセシウムが検出されたと報じられているが、今後の対策いかんによっては、海洋汚染は今とは比べものにならないほどひどくなる。水産物はもちろん、それを食べて生活する私たちにも大きな影響を与えることになる。 そうした最悪の事態を回避するために注目を集めているのが、汚染水から放射性物質を除去する機械ALPSだ。このA