「マッス」とは、簡単に言えば塊のことです。マッスを表現できるようになるとデッサンに量感や存在感、迫力が出てきます。 マッスを表現するために、立体的に描く技法を使うこと、全体感を意識すること、細部を主張させないことでマッスのゴロンとした感じを表現することが可能です。 また、マッスは見て感じた方がわかりやすいので、マッスがよく表れている作品をこのテキストの最後で幾つか紹介します。 マッスの意味 「マッス」は塊を表す言葉で、フランス語ではmasse、英語ではmassと書きます。 建築で使われる場合には空間を占めるひとかたまりの大きさを、彫刻の場合は塊そのものの物体感を指します。 デッサンでは、ある程度集まっている、色、光、陰などに対して「マッス」という言葉を用います。デッサンは基本的には平面ですから、実際に存在する立体的な塊そのものではなく、塊の感じを表現する色や光や陰を指します。 「平面のデッ