「H&M」や「フォーエバー21」といえば、欧米発のファストファッション(流行の衣料品を短サイクル・低価格で大量生産・販売するブランド)として日本でも人気を博してきたが、H&Mの日本進出1号店だった銀座店が7月16日に閉店した。昨年にはフォーエバー21の日本1号店だった原宿店も閉店するなど、“黒船ファストファッション”の勢いに陰りも見え始めている。その要因は何か。ジャーナリストの南充浩氏が分析する。 * * * 「ファストファッション」という通称で呼ばれる、複数の外資系低価格グローバルSPA(製造小売り)ブランドが日本に上陸して早くも10年が経過しました。しかし10年も経つと上陸当初のブームは少し変質してきています。 上陸当初のブームは去り、ブランドごとの業績格差が生まれつつありますが、全般的に共通しているのは当初のブームは沈静化したという点です。定着したり、場合によっては衰退したりしていて