「ひな壇」システムの誕生 2000年代に入り、テレビバラエティの世界では芸人が飽和状態になっていた。90年代半ばには『タモリのSUPERボキャブラ天国』『進め!電波少年』という2つの番組がブームになり、それぞれから多くの若手芸人が輩出された。 だが、その中で冠番組を持つようなポジションまで上り詰められたのはほんの一握りだった。それ以外の芸人はそこまでたどり着けないまま、市場にあふれることになった。 そんな彼らの才能を有効活用するための場所として「ひな壇」というシステムが生み出された。スタジオに階段状のステージを設けて、そこに芸人を座らせて、トークをさせる。多くの芸人が順番に面白いエピソードを話していけば、自然と面白い番組ができる。また、その過程では芸人同士のやり取りで化学反応が起こって新たな笑いが生まれる、というメリットもあった。 ひな壇を世に広めたのが『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で