天正10(1582)年6月の織田信長の横死後、豊臣秀吉は着実に自らの基盤を固めた。関白になったのは、天正13年のことである。ポルトガル人宣教師、ルイス・フロイスの『日本史』は、秀吉のむき出しの権力欲について、次のように表現している。 こうして(秀吉は)地歩を固め企図したことが成就したと見るやいなや、彼はがぜん過去の仮面を捨て、爾後は信長のことはなんら構わぬのみか、為し得ること万事において(信長)を凌(しの)ぎ、彼より秀でた人物になろうと不断の努力をした。
最近はテレビのワイドショーや報道番組に、ジャニーズをはじめ、たくさんの芸能人が出ています。番組に出演させるのはいいけれど、ニュースを扱う場合に、彼ら芸能人の立ち位置を間違えると、番組自体が大変なことになってしまいます。さらに言えば番組自体と言うよりも、テレビというメディア自体が大変なことになると、私は思っています。 今年4月に明らかになったTOKIOの元メンバー、山口達也さんの強制わいせつ事件を受けて、『ビビット』(TBS系)でニュースキャスターを務める同メンバー、国分太一さんが番組冒頭で謝罪をする光景に、私は強い違和感を覚えました。『ビビット』を見たのは、その時が初めてでしたが、国分さんに対して「なんで君がニュースキャスターをやっているの?」という違和感でした。 国分さんとはお仕事をご一緒させてもらったこともあり、実に魅力的な好青年だと感じていましたが、そもそも報道番組でニュースを伝える
倉山満(憲政史家、皇室史学者) まず、皇室に関して最も大事な三つの原則を確認しておく。一つ目の原則は、皇室は先例を貴ぶ世界だということである。わが国は初代神武天皇の伝説以来、2679年の一度も途切れたことがない歴史を誇る。風の日も雨の日もあったが、昨日と同じ今日をこれまで続けてきた。幸いなことにわれわれの日本は、この幸せが明日も続きますように、と言える国なのである。 皇室の祖先である神々を祀っている最も格式の高い神社は、伊勢神宮である。正式名称は神宮。ユーラシア大陸でイスラム教が勃興した西暦7世紀には既に、「いつの時代からあったか分からないほど古い時代からあった」とされる。神宮では毎日、日別朝夕御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)という神事が行われている。毎日、同じ御食事を神様に捧げる。昨日と同じ今日が続いてきた証として。そして今日と同じ明日が続きますようにと祈りを込めて。
吉田潮(ライター・イラストレーター) 善人だがうだつの上がらない夫、いぶし銀のベテラン刑事からホンマモンの極道まで、現代社会のどのフィールドにもいそうな「人物のリアリティー」を匂わせる役者、それがピエール瀧だった。コカイン摂取による麻薬取締法違反で逮捕という報道は衝撃を受けたし、それ以上に30年近く薬物依存症だったことに驚いた。 起用した側はてんてこまい、特にNHKでは多くの作品に貢献していただけに、対応に追われたようだ。上映や放送、制作物の販売を自粛するかどうかはその媒体の体制や姿勢次第、そこはもう仕方ない。ただ、役者・ピエール瀧に惚れ込んだ人々の思いには同調したい。役者としての貢献度は高かったし、全てをなかったことにする「世の中の潔癖」は恐ろしいと思うので。 ピエール瀧は演技力が抜群にうまいタイプではなかったが、その場の空気を一変させるような存在感に、映画やドラマの作り手は惚れ込んでい
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く