緑色蛍光たんぱく質(GFP)の試薬を手に講演する下村脩さん=名古屋市千種区の名古屋大で2009年3月26日、竹内幹撮影 家族ぐるみで親しかった馬渕一誠・東京大名誉教授 「本当の研究は、妥協なき闘いであることを身をもって示した方だった」。19日、長崎市内で90歳で亡くなった2008年にノーベル化学賞を受賞した米ボストン大名誉教授の下村脩(しもむら・おさむ)さん。下村さんの研究姿勢について、長年親しかった馬渕一誠・東京大名誉教授は、そう表現する。 下村さんの研究の典型的なエピソードが、「家族総出のクラゲ集め」だ。