多くの夫婦が不妊に悩む原因や背景を探るため、NHKが全国の専門医療機関に調査を行ったところ、女性が年を重ねるとともに妊娠しづらくなる、「卵子の老化」に原因がある患者の割合が半数近くに上ることが、初めて明らかになりました。 専門家は「卵子の老化が知られていないことが、不妊に悩む夫婦の増加に拍車をかけている」と指摘しています。 不妊の検査や治療を受けた夫婦は6組に1組に上り、より高度な不妊治療である体外受精の件数は年間で21万件と、5年で倍増して、世界最多になりました。 NHKでは、その原因や背景を探るため、先月から今月にかけて調査を行い、全国の専門医療機関の半数に当たるおよそ300と、不妊治療をしている患者など8000人余りから回答を得ました。 このうち、医療機関に対して、不妊の原因について聞いたところ、女性では、30代半ばを過ぎると卵子の質が低下して妊娠しづらくなる「卵子の老化」に原因があ
医療希少・難治性疾患。rare diseaseとかorphan diseaseとか言います。rareはレアでorphanは孤立無援の意味です。diseaseを付けると、辞書的には奇病と訳がついているのだけど、最近は希少・難治性疾患と呼ぶみたいですね。neglected disease「顧みられない病気」というのもあるのだけれど、同じものを指すと思います。 http://en.wikipedia.org/wiki/Rare_diseaseやwikipedia:希少疾病用医薬品を参照。まず、rareってどのくらいのこというのか。事の性質上、あんまり明確に線引きをしていないようですが、統計や政策では何らかの基準が必要です。そういうわけでアメリカでは対象患者20万人以下、日本では対象患者5万人未満を希少疾患として、そのための医薬品、オーファンドラッグに支援をしているようです。一般的には千人〜数万人
科学, ゲノム「テーラーメイド医療って前々から言ってるけど、ちっとも実用化されないね」と母にきかれたのが5年くらい前。患者の全ゲノムを読んで*1診断に役立てたらいいねという話だけど、なかなかその未来はやってこない。 Scienceの仲間のScience Translational Medicine論文。 Whole-Genome Sequencing for Optimized Patient Management Deep Sequencing of Patient Genomes for Disease Diagnosis: When Will It Become Routine? 紹介記事はこれ。 Genome study solves twins’ mystery condition : Nature News 読んでて20時か21時のテレビ番組で再現VTR作られてそうと思った。
医療見かけたのがAFP、GIGAZINE、GIZMODOなので眉に唾つけてたけど、Lancet論文だし、案外アリなのかなとまたNHS様にお伺いを立ててみた*1。Aspirin and cancer risk - Health News - NHS Choices 論文Effect of daily aspirin on long-term risk of death due to cancer: analysis of individual patient data from randomised trials : The Lancet NHS記事の文末見てみると分かるけど、やはりものすごいたくさんのニュースサイトで紹介された仕事のようです。いつもここは2,3くらいしかない。 アスピリンって「ワンダードラッグ」って呼ばれてんだ。解熱鎮痛作用とは別に、低容量で抗血栓薬としての使用があるみたい
この記事は検証可能性のために医学に関する信頼できる情報源を必要としている、あるいは過度に一次資料に基づいています。 可能なら内容を見直し適切な出典を追加してください。信頼性が乏しい記述は、疑問が呈されたり、除去されることがあります。 出典検索?: "分子標的治療" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2023年2月) 分子標的治療(ぶんしひょうてきちりょう、英: molecularly-targeted therapy)とは、ある特定の分子を標的として、その機能を制御することにより治療する療法。 正常な体と病気の体の違いあるいは癌細胞と正常細胞の違いをゲノムレベル・分子レベルで解明し、がんの増殖や転移に必要な分子を特異的に抑えたり関節リウマチなどの炎症性疾患で炎症に関わる分子を特異的に抑え
朝日新聞が1面トップで報じたニュースに、医療界から大きな怒りの声が上がっている。問題になったのは、10月15日付同紙の「臨床試験中のがん治療ワクチン 『患者が出血』伝えず 東大医科研、提供先に」という見出しの記事。出河雅彦編集委員と野呂雅之論説委員の署名がある。 この記事によると、2008年、東大医科学研究所(医科研)付属病院でがんペプチドワクチンの臨床試験を受けたすい臓がん患者が、消化管から出血した。この件は「重篤な有害事象」だと院内で報告されたが、ワクチンを開発した医科研は他の病院に伝えなかった―という。普通に読めば、このワクチンは患者に出血を生じさせるほどの副作用があり、それを医科研が隠蔽しようとしたかのような印象を受ける。 ところが、この記事にはかなり読者をミスリードする部分があるようだ。医科研の上昌広特任教授は言う。 「問題とされている出血は、原疾患(もともとのすい臓がん)によっ
社会Preventing and treating postnatal depression -- Dennis 338: a2975 -- BMJ産後うつへのケアについて2つの報告。 Clinical effectiveness of health visitor training in psychologically informed approaches for depression in postnatal women: pragmatic cluster randomised trial in primary care -- Morrell et al. 338: a3045 -- BMJ僕による要約:産後6週の時点でうつと診断を受けた女性に対し、8週間毎週訪問してカウンセリングを行った。6ヶ月後、カウンセリングを受けた治療介入群では産後うつの割合は元の34%まで落ちていた。対照
社会産後うつの原因の一つとして「ホルモンバランス」が言われているけども、「ホルモンバランス」ってのもざっくりとした言い回しだなと思ってもう少し調べてみました。 前提となる情報として、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンCRHは精神的ストレスで増加し、名前の通り副腎皮質刺激ホルモンACTHの下垂体からの分泌を促し、副腎皮質刺激ホルモンは副腎皮質から糖質コルチコイドの分泌を促進する。通常ACTHおよびCRHの分泌は糖質コルチコイドからのネガティブフィードバックによって抑制される。なんらかの原因でこのフィードバックが働かなくなって生じる慢性的な糖質コルチコイドの分泌過剰とうつとの関連が指摘されている。 それで、CRHは視床下部から分泌されるのだけれども、それとは別に妊娠している女性の胎盤からは胎盤由来副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン (pCRH)が分泌されている。 妊娠中の血中pCRHを測定すれば産
肝臓、膵臓、乳がんの変異公開=ゲノム解析で新治療法期待−国際チーム 肝臓、膵臓、乳がんの変異公開=ゲノム解析で新治療法期待−国際チーム 日本など10カ国の研究機関で構成する「国際がんゲノムコンソーシアム(ICGC)」は15日未明、肝臓がん、膵臓(すいぞう)がんと乳がんについて、原因となる可能性がある全遺伝情報(ゲノム)の変異データをホームページで公開した。肝臓は日本、膵臓はオーストラリアとカナダ、乳がんは英国が担当した。新たな予防・診断法や治療法の開発に役立つと期待される。 ICGCは、日本からは理化学研究所と国立がん研究センター、医薬基盤研究所が参加し、2008年4月に発足した。がんは、遺伝子やその関連領域に変異が生じ、細胞が無秩序に増殖する現象と考えられており、がんの種類に応じ、特有の変異が次々に発見されている。 このため、ICGCは、全身の臓器で起きる多様ながんについて、網羅的に
※本文中には茶化すような表現もでてきますので、そういったモノが嫌いな方は読まれないことをお勧めします 光る目と太い尾を持つ宇宙動物の住む星のオハナシです。高齢化が進んでいるとか温暖化だやれなんだといろいろ大変な事はあるものの、彼らはそれなりに平和な生活をおくっておりましたとさ。 資源に乏しい星に住む彼らは、もともと質素な暮らしをしていたのですが、隣の星の住人から、毒ガスやら核兵器などが環境にどのような影響を与えているのかを調査するという仕事を請け負うようになってからは、経済的にも潤い、大好物であるモンペチを腹一杯にたべる毎日になったそうな。 そんな彼らの平和な生活に、とある病気が襲いかかりました。 『眼光減弱症』 彼らの持つ光る目は明かりのない場所を照らすだけでなく、障害物を透視する能力を持っているのです。この能力を利用して毒ガス兵器の調査を行っているため、眼光減弱症の悪化により、眼が光ら
保管されている遺伝子組み換えの花粉症緩和米=茨城県つくば市の農業生物資源研究所 花粉症の症状を和らげる遺伝子組み換え米の開発が、立ち往生している。背景には、このコメが厚生労働省から医薬品だと指摘されたことや、遺伝子組み換え技術への不安があるようだ。農林水産省が補助金を出して後押ししてきたプロジェクトだが、お蔵入りする可能性も出てきた。 花粉症緩和米は、アレルギーの原因となるスギ花粉に含まれるたんぱく質の遺伝子を、人工的にコメに組み込んだ新品種。コメを食べながら、徐々に体をアレルギーに慣れさせることで、症状緩和の効果が期待できるという。 農水省は04〜07年度、独立行政法人・農業生物資源研究所(茨城県つくば市)と、日本製紙(東京)による研究プロジェクトに計6億7千万円を投じた。隔離農場で栽培し、ネズミやサルへの実験を続けてきた。その結果、普通のコメを食べたネズミと比べて緩和米を食べたネ
尿中のアミノ酸代謝物の濃度を調べることで、前立腺がんの進行状況をより正確につかめる可能性があることが、米ミシガン大学などの研究でわかった。米国立がん研究所も「がんの進行度をみる優れたマーカー(指標)になりうる」と評価している。英科学誌ネイチャーに発表した。 前立腺がんの早期発見のため、いまは血液中の「前立腺特異抗原(PSA)」というたんぱく質の量を調べる方法が検診などで使われている。しかしPSA検査は、がんではないちょっとした異常にも反応したりするほか、ゆっくりと進むがんに対して過剰な手術や放射線治療をしてしまう問題も指摘されている。 研究グループは、前立腺がんの患者から集めた組織、尿、血清から分離される化合物を対象にがんの指標になる物質を調査。サルコシンというアミノ酸代謝物の一種が転移性のがんに多く見られることを見いだした。 サルコシンは良性の組織ではほとんど見られなかったのに対し
インフルエンザ治療薬「タミフル」とカフェインなどの風邪薬成分を同時に飲むと異常行動が起きる可能性が高まることを、米ワシントン大学(ミズーリ州)の和泉幸俊(ゆきとし)教授(精神医学)らが明らかにした。ネズミを使った実験だが、和泉教授は「タミフル類と他の風邪薬の併用は避けたほうがいい」と呼びかける。論文は近く米国の専門誌に掲載される。 和泉教授らは、タミフルをネズミに注射し、2時間後にカフェインとエフェドリンを追加注射した。その直後に行動の冷静さを調べる「Y字迷路」というテストをすると、ネズミは落ち着かず、同じ通路に何度も入り込み、行き当たりばったりに動いた。何も注射していないネズミと、タミフルだけを注射したネズミは正常な行動をした。 タミフル後にカフェインとエフェドリンを注射した若い雄ネズミ12匹を観察すると、全匹とも体中にぐっしょり汗をかき、30分以上にわたって跳び上がったりそわそわし
いろいろなタイプのインフルエンザウイルスに効くワクチンを厚生労働省研究班が開発した。 従来のワクチンと違い、ウイルスが変異しても効果が続くのが特徴で、動物実験で確かめた。実用化までには数年かかるとみられるが、新型インフルエンザの予防にも役立つと期待される。 研究班は、国立感染症研究所、北海道大、埼玉医科大、化学メーカーの日油。 通常のワクチンは、ウイルス表面をとげのように覆うたんぱく質をもとに作る。接種後、ウイルスが体内に侵入すると、抗体がとげを認識して増殖を阻止する。だが、インフルエンザは、とげの形が異なる複数のウイルスが流行することが多いうえに、頻繁にとげの形が変異するため、毎年のようにワクチンを作り直す必要があった。流行する型の予測がはずれると、ワクチン接種の効果が薄れた。 研究班は、表面に比べて変異しにくいウイルス内部のたんぱく質を人工合成。それに特殊な脂質膜をくっつけてワクチンを
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