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2023年6月19日のブックマーク (2件)

  • パパと私|伊藤亜和

    パパと会わなくなって7年経った。 死んでしまったわけではない。パパは私が住む家から歩いて1分ほどの場所に住んでいる。でも会わない。 喧嘩をしたからだ。 私が18になったとき、私とパパは警察が来るほどの大喧嘩をして、それ以来いちども顔を合わせていない。 私のパパはセネガル人だ。アフリカの西の、イスラムの国の人間だ。 私の名には苗字がふたつ付いていて(戸籍上片方の苗字は名前扱いになっているけど)、パパの家系の苗字はセネガルの由緒ある聖人の家系の印として付けられているらしい。 パパが言ったことなので当かは分からない。でも実際、時々知らないセネガル人から「ごきげんようプリンセス」とメッセージが届く。くるしゅうないぞ。 今でこそ横浜の片田舎で祖母の作った鯛のあら汁を啜るどこにでもいるプリンセスこと私だが、パパと暮らしていた幼いころの家の様子はやはり他とは異なるものだった。 壁いっぱいに飾られた教

    パパと私|伊藤亜和
  • アングル:日常への回帰急ぐ世界、取り残される「コロナ孤児」

    英医学誌ランセットが2022年に行った調査によれば、親もしくは扶養者の少なくとも一方を新型コロナで失った子どもは、1050─1240万人に達すると推定されている。悲しみもさることながら、一家の主たる稼ぎ手を失ったことで貧困に苦しんでいる例も多い。写真は米テキサス州コンバースで、亡くなった父親の写真の前で、母親と一緒に祈りを捧げるきょうだい2人。2022年3月撮影(2023年 ロイター/Callaghan O'Hare)

    アングル:日常への回帰急ぐ世界、取り残される「コロナ孤児」