キー、キー、キーという大きな鳴き声に振り向けばサルの群れ。道路に牛。あふれかえるスズキとトヨタとホンダのクルマと3輪オート。信号待ちをしているコンコンと窓を叩く物売りの子供たち。高速道路の下で肩を寄せ合う母子。その横を悠然と走るベンツ。 12月2日、新経済連盟(三木谷浩史代表理事)の視察団はバンガロールからデリーに飛んだ。2000年ころまで避暑地に過ぎなかった高地を切り拓き、IT産業の集積地になったピカピカの新興都市バンガロールとは違い、デリーは悠久の歴史と途方もない混沌の中にある。「目に移るすべてのものがメッセージ」で、瞬きする間もないシニア記者である。 そんなデリーのど真ん中にあるのが世界屈指のコンピューター・サイエンス教育を誇るインド工科大学(IIT)である。敷地はでかいが建物はいたって質素。「ITやってます」的なピカピカ感はどこにもない。だがキャンパスを闊歩する学生たちの頭脳は折り
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