東京都清瀬市長の渋谷金太郎(しぶや・きんたろう)さんが14日午後8時半ごろ、同市内の病院で死去した。70歳。市が15日発表した。同市出身。家族の意向で死因は非公表。葬儀は近親者のみで行う。
神奈川県鎌倉市が2018年の憲法記念日に開いた講演会で、公募で選ばれた市民でつくる実行委員会が提案した憲法学者の木村草太東京都立大教授(当時は首都大学東京教授)の講師起用を、「政治的だ」という理由で市側が拒否していたことが、分かった。識者は「市民の活発な議論を下支えすることは行政の中立性を損なわない。鎌倉市の判断は民主主義に逆行している」と指摘している。(石原真樹) この講演会は「憲法記念日のつどい」。17年までは市と実行委の主催だったが、18年から主催は市で、実行委が企画・運営。市側が作成した議事録によると、実行委は17年12月に講師の選定を始め、木村教授を含む3人を候補に挙げた。ところが翌年1月の会議で市の担当者が「政治的要素が見られる」と難色を示した。委員は「全く政治性のないことはありえない」と反論し、あらためて木村教授を1番目の候補者として5人を提案した。
東京メトロは、抗ウイルスや抗菌の効果がある薬剤で車内設備をコーティングする作業を始めた。8月中旬までに保有する2720両全てで終えるとしている。新型コロナウイルスの感染拡大で、クリーンな環境維持に利用客の関心が高まっており、応える狙いだ。 9日午前、東京都足立区の綾瀬車両基地では、千代田線を走る16000系車両での作業を報道関係者に公開した。ゴーグルと防護マスクを着けた男性職員が、噴霧器を使って1車両当たり約10分かけて車内全体に薬剤をまいた。
子宮頸(けい)がんワクチン(HPVワクチン)の安全性を検証する記事を書き続けてきた医師でジャーナリストの村中璃子(りこ)さんが先月末、英科学誌ネイチャーなどが主宰するジョン・マドックス賞を受賞した。村中さんは18日に厚生労働省で記者会見し、「受賞が国内のワクチン接種を促す議論を再開するきっかけになってほしい」と語った。 (阿部博行、藤川大樹) ジョン・マドックス賞は今回で六回目。困難や敵意に屈せず公益に資する科学的理解を広めた個人を表彰する。村中さんは二十五カ国の九十五人の候補者の中から選ばれた。日本人の受賞は初めて。 村中さんは自身の執筆や講演活動をめぐり、ワクチンに反対する人たちから誹謗(ひぼう)中傷や妨害を受けたことを明かし、「受賞理由で言論活動を封じようとする力が働いたにもかかわらず、発言を続け、世界の公衆衛生に役立つ活動をしたと評価された」と喜びを述べた。 世界保健機関(WHO)
外見からは障害があると分かりにくい人が周囲に援助を求めやすいよう東京都が作った「ヘルプマーク」が、七月にも日本工業規格(JIS)に加わる見通しになった。二〇二〇年東京五輪・パラリンピックに向け、国内の統一マークとして普及に弾みがつきそうだ。 三十一日の経済産業省の有識者委員会で、JIS改正案に盛り込むことが決まった。今春開かれる国の審議会やパブリックコメントの手続きを経て正式決定され、早ければ七月にJISに加えられる。 ヘルプマークは義足を利用する人や内臓の機能障害がある人らが必要な援助を得やすくなるよう、一二年十月に都が作った。車両の優先席付近に説明を掲示し、マークをかたどった赤い樹脂製のひも付きカードを都営地下鉄やバスの営業所で無料で配布し、昨年末までに十六万人が受け取った。
東京電力福島第一原発事故で福島県から自主避難した子どもが横浜市立小学校で数年間にわたり、いじめを受けていた問題が波紋を広げている。東京都内に自主避難する複数の母親が本紙の取材に応じ、子どもがいじめに遭った経験を打ち明けた。避難者団体にも同様な訴えがあり、親たちからは「横浜の問題は氷山の一角」との声も聞かれる。(中山高志) 二〇一四年夏ごろ、福島県いわき市から一家で自主避難した女性(46)は、当時小学生だった長男の胸元に、同級生に蹴られたという靴跡を見つけた。訳を聞くと長男は「『東京にただで住んでいるのか』って言われるのツラいよね」とつぶやいた。 住居は、原発事故の避難者を対象に、福島県が家賃を負担している「みなし仮設住宅」。放射能への不安から、仕事などこれまでの生活を断ち切り避難した一家にとって、無償の住宅は命綱に等しい。理不尽さを感じつつ、女性にできたのは、息子を抱き締めてやることだけだ
十年ほど前、「江戸時代のマナーに学ぼう」というキャンペーンがあったのをご存じだろうか。二〇〇五年、ACジャパン(旧公共広告機構)が、東京の地下鉄で「江戸しぐさ」と銘打って、マナー啓発の広告を出した。翌年にはテレビでも放映して注目された。 ACのホームページには今も「“しぐさ”に隠されている江戸っ子の心意気の部分を表情豊かに表現しました」とある。かくいう自分も、CMを見て「古き良き伝統を現代によみがえらせる活動なのか」と漠然と思っていた。ところが-。 「江戸しぐさはUFOよりもトンデモです。なぜなら、この宇宙に異星人がいるかいないか、まだ確認できていない。でも江戸っ子は歴史上実在する。そして、江戸しぐさは江戸時代の歴史的事実とは異なる、明らかな虚偽だからです」 そう語る原田実(みのる)さん(55)は、広島市で会社経営のかたわら、偽史や偽書を中心に研究を続ける歴史研究家だ。江戸しぐさに疑問を持
血友病患者らに使う血液製剤の国内トップメーカー「化学及(および)血清療法研究所」(化血研、熊本市)が、血液製剤を国の承認書と違う製法で十年以上にわたり製造していたことが、同社などへの取材で分かった。法律に基づく定期調査の際に不正の発覚を免れるため、承認書通りに造ったかのように製造記録も偽造していた。厚生労働省は、代替品がない一部製品を除いて、同社の血液製剤の出荷を差し止めている。 厚労省によると、化血研の血液製剤による健康被害はこれまで確認されていない。同社はインフルエンザワクチンの製造元でもあり、今季のワクチンの出荷遅れを起こしている。 体に直接入る医薬品は、有害物質や細菌、ウイルスによる汚染や品質低下が起きないよう、医薬品医療機器法(薬機法、旧薬事法)で製造過程が厳しく規制されている。メーカーには、国の承認書通りに製造し、詳細な記録を残すことが義務付けられ、おおむね二年に一度、国の委
増えすぎたシカの食害による深刻な森林破壊やイノシシ、サルによる農作物被害を食い止めるには、日本では絶滅したオオカミを再導入するしかないと主張する「日本オオカミ協会」(本部・静岡県南伊豆町)が、生態系回復のためにオオカミ再導入に成功した米国とドイツの研究者を招いた「日・米・独オオカミシンポジウム2015 復活と保護」を6月3日から全国6カ所で開催。最終日となる同8日は同時通訳付きで川越市のウェスタ川越で開かれる。入場無料で申し込み先着300人限定。 (中里宏) 日本オオカミ協会は、自然保護に携わってきた学者らが生態系の再生・保護などを目的に一九九三年に発足。二〇一一年、一般社団法人となった。川越市でのシンポジウムは県生態系保護協会の会員らで発足したばかりの日本オオカミ協会埼玉県支部(岩堀弘明支部長)の主催。 米北西部の三州にまたがるイエローストーン国立公園では、オオカミが絶滅したことでアメリ
「江戸しぐさ」なるものが、小学校の道徳教育や自治体の市民講座でもてはやされている。江戸時代の商人たちが人間関係を円滑にするために培ってきた生活マナーらしいが、その存在を裏付ける史料は存在しておらず、本当の江戸とのつながりは定かではない。歴史研究家は「ニセの歴史」などと指弾する。発信源を探ってみると、その名もずばり、NPO法人「江戸しぐさ」にたどり着く。国や自治体はこの主張に乗っかっていた。 (林啓太) 【こちらは記事の前文です】 記事全文をご覧になりたい方は、東京新聞朝刊または、携帯電話の有料会員サービス「東京新聞・東中スポ」をご利用ください。 東京新聞は、関東エリアの駅売店、コンビニエンスストアなどでお求めいただけます。 「東京新聞電子版」なら全国どこでも、また海外でも、記事全文が紙面ビューアーでご覧いただけます。 購読・バックナンバーをご希望の方は「新聞購読のご案内」をご覧ください
トップ > 特集・連載 > 東日本大震災 > ふくしま便り > 記事一覧 > 記事 【ふくしま便り】 原発批判の旗手 安斎育郎さん 「学者の責任」福島通う Tweet 2015年3月17日 放射線量の高い地面に座り込んで原因を探る安斎育郎さん=福島県南相馬市で 安斎育郎さん(74)は東日本大震災直後から毎月、京都から福島に来ている。安斎さんは東大原子力工学科の一期生。今は立命館大名誉教授で、国際平和ミュージアム名誉館長だ。若いときから原発政策を批判し続けてきた。先月末、福島県南相馬市での活動に同行した。 時折、冷たい小雨が降る寒い日だったが、安斎さんは赤いおしゃれな服を着て、笑顔で迎えてくれた。仲間は桂川秀嗣・東邦大名誉教授、佐藤理(おさむ)・福島学院大教授ら。昨年末、特定避難勧奨地点から解除された同市深野地区を調査した。まだ放射線量の高い場所があり、帰還していない人が多い。 民家に着くと
「伝統的な子育てで発達障害が予防できる」。およそ科学的根拠を欠いた主張と時代錯誤の家族観を掲げる「親学」はたびたび物議を醸してきた。これが安倍改造内閣の教育論議の焦点に浮上しかねない。超党派の推進議員連盟が発足した当初の会長は安倍晋三首相、事務局長は下村博文文部科学相、さらに新入閣した山谷えり子拉致問題相や有村治子女性活躍相も有力メンバーなのだ。議連は、親学を具現化する議員立法の提出を目指している。もし成立を許せば、女性の活躍どころではない。 (篠ケ瀬祐司、鈴木伸幸) 【こちらは記事の前文です】 記事全文をご覧になりたい方は、東京新聞朝刊または、携帯電話の有料会員サービス「東京新聞・東中スポ」をご利用ください。 東京新聞は、関東エリアの駅売店、コンビニエンスストアなどでお求めいただけます。 「東京新聞電子版」なら全国どこでも、また海外でも、記事全文が紙面ビューアーでご覧いただけます。
ホタルを卵から成虫まで飼育する東京都板橋区の「ホタル生態環境館」が廃止の危機にひんしている。運営主体の区が、存廃を決める判断材料として館内の生息数調査を実施したところ、幼虫がわずか2匹しか確認されず、区は廃止に向けて動きだしている。しかし、調査手法に対する疑問の声も出ており、区民や関係者は存続を強く求めている。 (村松権主麿) 区の委託業者が先月下旬に実施した生息数調査では、温室内にある約二十一メートルのせせらぎに入り、二十七カ所で幼虫をネットに追い込んだ。体長約二センチと比較的大きなゲンジボタルの幼虫二匹のみが捕獲され、生息数は二十三匹と推測された。ヘイケボタルの幼虫はゼロで、餌になる巻き貝のカワニナの総数もわずか約九百六十匹とされた。「幼虫は数万匹いる」とするホタル館側との見解と大幅に異なる結果となった。
水道管に取り付け、赤さびを除く「NMRパイプテクター」について話す熊野活行社長=東京都渋谷区の日本システム企画で(伊藤遼撮影) 英国のエリザベス女王が居住し、三百年以上の歴史を持つバッキンガム宮殿。二〇〇七年一月、電気や薬品を使わずに水道管内に発生した赤さびを除去するメード・イン・ジャパンの不思議な装置が取り付けられた。 装置は東京都渋谷区の「日本システム企画」が開発した「NMR(核磁気共鳴)パイプテクター」。熊野活行社長(63)は「英国王室に日本の独創的な技術が認められた」と胸を張る。ウィンザー城や有名老舗デパートのハロッズなど歴史的建造物での採用実績は百件を超え、いま英国市場を中心に急成長している。 赤さびが水に溶けるといわゆる「赤水」になるが、装置を付けると一カ月ほどで透明な水に改善される。築三十五年超の車返西住宅(府中市)では二〇〇一年に二千五百万円で装置を四つ購入。管理組合の殿垣
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