そのワトソンがコールドスプリングハーバー研究所(アメリカにおける遺伝学研究の頂点にある組織)の所長を解任された、というニュースが流れたのは2007年の秋のことでした。彼は新作著書の販促活動で訪問したイギリスで『サンデー・タイムズ』のインタビューを受け、その記事が2007年10月14日に掲載されました。その中でワトソンは、「われわれの社会政策のすべては、彼ら(アフリカ人種)のインテリジェンスがわれわれ(ヨーロッパ白人種)のインテリジェンスと同じであるという事実に根拠をおいている。ところが、あらゆる検証がそうではないことを示している」と答えました。この記事は直ちに大炎上をおこし、ロンドンの博物館での講演会は中止に追い込まれ、アメリカに帰国すると同時に彼は研究所の所長職を解任されました。 ちょっと考えればわかることですが、脳というハードウェア上で動くソフトウェアがインテリジェンス(知性・知能)で